
スダチの花
スダチとカボス、名前を聞いて想像してみると、
緑色の丸い柑橘といった程度で、
はっきりとその違いが分からないかたも多いのではないでしょうか。
スダチもカボスも、ユズと同じ香酸柑橘、
酸味が強く、生食に向かない柑橘類と呼ばれていますが、
実際に比べてみると大きな違いがあるのですね。
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スダチ
■スダチ(酢橘)
ミカン科常緑低木あるいは中高木。
ユズの近縁種。
徳島県特産の柑橘。
ほぼ周年出回っているが、露地栽培の旬は8月〜10月。
果実の大きさは30g〜40gと小ぶり。
まだ果皮が緑色のうちに収穫し、出荷されるが、熟せば黄色くなる。
酸味が強く、スッキリとした味。
鍋料理や焼き魚、刺身などに果汁を絞っていただく。
強い酸味を生かし、酢の代わりに酢の物に用いることもある。
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カボス
■カボス(香母酢)
ミカン科常緑広葉樹。
ユズの近縁種。
大分県特産の柑橘。
ほぼ周年出回っているが、露地栽培のものは旬が8月〜10月。
果実の大きさは100g〜150gとスダチより大きい。
果頂部(ヘタ)の周りに、雌しべが落ちた後が残り、
ヘタの周りにドーナツ状に少し膨らむ。
スダチと同じく、果皮が緑色のうちに収穫し、
出荷されるが、熟せば黄色くなる。
酸味はあるが甘味もあり、
スダチに比べてまろやかな酸味が楽しめる。
鍋料理や焼き魚、刺身などに果汁を絞っていただく。
また、大分では味噌汁・麺類・焼酎などにも絞る。
縦に四つ切りにしたものを、切り口を上にして両端から絞ると、
種が落ちにくい上に、皮の香りも加えることができる。

カボス
■スダチとカボスの違いは?
このように比べてみると、はっきりと違っているのは、
生産地・果実の大きさ・味です。
カボスのヘタの周りの膨らみも特徴ではありますが、
やはり大きさで判断する方が簡単でしょう。
どちらも用途はとても広く、皮も果汁も使えて便利です。
鍋料理や焼き魚などの料理の他に、お菓子やジュースにも使えます。
スッキリさせたい時はスダチ、
まろやかさと甘味が欲しい時はカボス、
といった具合に使い分けると良いでしょう。
■参考
・スダチ 料理に酒に活用
・スダチの育て方と利用方法
・カボスの育て方、初心者でも栽培できる美味な柑橘類
・シークワーサーの育て方
・ゆずの育て方と利用方法