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カサブランカ、鉢植えでもよく育ちます


ユリとは、一般的にユリ科ユリ属の植物全般を指します。
ユリとカサブランカは全く別物、というわけではなく、
簡単に言うとカサブランカ(Lilium ‘Casa Blanca’)は、
ユリの中の一品種です。

ユリの品種群には、アジアティック・ハイブリッどや、
マルタゴン・アヒブリッド、オリエンタル・ハイブリッドなどがあり、
カサブランカはオリエンタル・ハイブリッドの1つです。


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交配に貢献したカノコユリ


■カサブランカの由来

カサブランカは、オリエンタル系のユリでは、
最も堅強で育てやすく、カノコユリの強さを受け継いだとされます。
カサブランカの形状や性質をよく観察すると、
カノコユリとサクユリ、ヤマユリが交配に大きく係ったようです。

カサブランカは、ニュージーランドで育てられ、
オランダのフレッター&デハーン社で、
大規模に栽培され世界に広まって行きました。


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同じく交配種のヤマユリ


カサブランカは、庭植え用に品種改良されたもので、
庭に植えたままでも数年は開花する貴重なユリです。

花が横向きに咲くので、栽培時に密植しにくいこと、
植え付けから開花までの日数と手間がかかるため、
切り花や球根の値段が高価になっています。


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庭植え用に作られた品種です


■カサブランカの特徴

花色は白やピンク、赤などがあります。
カサブランカは、
スペイン語でcasa=家、blanca=白の意味があり、
その名の通り大きな白い花をつけます。

ユリの仲間に見られるようなスポットが入らず、
純白の花がとても豪華で美しいです。

香りも甘く濃厚で、切り花としても人気があります。
ピンクや黄色のカサブランカが売られていることがありますが、
厳密にはカサブランカではありません。

オリエンタル・ハイブリッドの仲間ではありますが、
カサブランカとは違う品種名がついているものが、
名前を変えて流通していることがほとんどです。

◎カサブランカの大きな特徴
1. 花は純白で大輪。
2. 蕾の時も開花してからも、うつむき気味。
3. 花弁の内側にツンツンとした突起がある。
4. 花弁が反り返っている。

真っ白で大きな花、見た目がゴージャスな雰囲気があるので、
冠婚葬祭などに切り花で使われることも多いです。
コンテナや地植えで育て、楽しむことができます。


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フラワーアレンジにも人気です


背丈も高くなり、花も大きいので、豪華に見えますが、
純白な色のおかげでナチュラルな雰囲気にもできます。

育てるのには、半日陰の環境が適していますので、
その艶やかに香る美しい白い大きな花が、
半日陰の少し暗くなりがちなエリアを明るく満たしてくれます。

元々は日本に自生していた品種をかけ合せてできたものなので、
日本の気候でも育てるのは難しくありません。

10年来、カサブランカを育てていますが、
開花の季節は、とても楽しみで待ち遠しいです。

■参考
・ユリ 育て方 12ヶ月
・カノコユリ(鹿の子百合)の育て方
・カサブランカ(ゆり、百合)の球根の植え方
・鉄砲百合(てっぽうゆり・テッポウユリ)の育て方
・黒百合(クロユリ)の育て方、栽培方法
・スカシユリ アジアティックハイブリッドの育て方
・マドンナリリーの育て方
・ユリの葉が枯れる、落ちる
・ユリ 良い花を咲かせるには?
・ユリ 球根が腐る理由は?
・ユリ根とは?|手軽に育てられる高級食材
・ユリ 球根の耐寒性が心配です
・ユリの球根がなくなる理由は?
・ユリの球根が小さくなる理由は?
・ユリ球根 大きさと花数は関係ありますか?
・ユリの植え替えは毎年必要ですか?
・ユリの植え場所は?
・アブラムシ 駆除、農薬を使わずに効く方法
◎カサブランカの育て方
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