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色が変わっていくのも楽しみです


トウガラシの原産地は中南米で、
紀元前6000年から食べられていたほど、
非常に古い歴史を持つ野菜です。
しかし、世界各国へ広がるのは15世紀になってからです。

トウガラシの辛味成分は”カプサイシン”です。

「世界一辛いトウガラシ」といえばハバネロが有名ですが、
その後もハバネロ以上に辛いトウガラシが続々と登場していて、
Carolina Reaper(キャロライナ・リーパー)は、
ハバネロの約5倍も辛いトウガラシです。

防護服なしでは調理できないほどとのことですので、
想像を絶する辛さなのでしょうね。


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カプサイシン、たっぷり!


■トウガラシの栄養は

トウガラシの辛味は、「カプサイシン」という成分です。

トウガラシを食べると体が温まりますが、
これはカプサイシンの効果によるもので、
毛細血管の血液循環をよくしてくれるからです。

カプサイシンにはその他にも、
皮下脂肪の代謝を促すためダイエットにも効果的だったり、
免疫力を高める作用もあります。

またカプサイシンには塩分の摂取感覚を増強させる働きがあります。
そのため、トウガラシを効かせると少ない塩分でも薄味と感じないため、
塩分の取りすぎを防ぎ、高血圧の予防にも役立ちます。

なおカプサイシン類は熱に強いので、調理で加熱しても
その成分に変化はないのがうれしいですね。

トウガラシには実はカプサイシン以外にも栄養を含んでいます。
ビタミンAやB2、Eなどのビタミン群や、鉄やカリウムなどのミネラルも、
含んでいる栄養豊富な野菜なのです。

しかしトウガラシは辛いため、
一度にたくさん食べることができないのが難点です。

◎葉トウガラシ
ところで葉トウガラシをご存知ですか?

葉トウガラシとは文字通りトウガラシの葉を差しますが、流通期間が短く、
夏から秋口にかけてのトウガラシの収穫時期にしか出回りません。

小さいトウガラシのサヤをつけたまま売られている葉があったら、
それが葉トウガラシです。

葉トウガラシには、サヤほどではない程よい辛味があり、
佃煮や炒め物などに利用されます。

トウガラシをたくさん食べることはできませんが、
葉トウガラシの佃煮ならたくさん食べられます。

しかも葉トウガラシには、サヤの部分には含まれていない
ビタミンCやカルシウムなどの栄養分が多く含まれています。


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葉トウガラシの佃煮は毎年つくります


■トウガラシ栽培

トウガラシはピーマンやシシトウと同じ仲間です。
そのため、家庭菜園でピーマンやシシトウをトウガラシと一緒に育てると、
これらの花粉が受粉してしまいます。

数年前これで失敗したのですが、ピーマンとトウガラシを育てたところ、
トウガラシの花粉がピーマンに受粉してしまったらしく、
食べられないほど辛いピーマンができてしまいました(汗

トウガラシ栽培の楽しみとしては、
スーパーなどではなかなか売られていない、
葉トウガラシを収穫できることです。

醤油と砂糖、みりんで甘辛く煮付けると、
程よい辛さがアクセントの佃煮の出来上がり。
ご飯が何杯でも食べられちゃいます。


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販売されているものとまったく違う美味しさ!


■トウガラシの辛さ

トウガラシのタネは辛すぎるので、取り除いてから調理すると良いでしょう。
細かく刻めば刻むほど辛味が増していくので、
切り方によって辛味を調節しましょう。

炒め物などの場合、最後にトウガラシを入れると、
辛いところと辛くないところができてしまいがちです。
最初に油で炒めてから他の食材を入れると、全体に風味が行き渡ります。

◎激辛にするには?
トウガラシを油で数分強火で炒めて、煙が上がるくらいまで炒めます。
こうすると辛みが油に移っていきます。

この煙も辛いので換気扇をつけて吸い込まないようにしましょう。
この油でカレーや麻婆豆腐を作ると、とっても辛くなります。
お子さんには食べられない辛さなので、気をつけてお料理してください。

■参考
・トウガラシの育て方|利用方法が多くダイエットにも効果的
・葉唐辛子の佃煮のおいしい作り方
・ハバネロの育て方 利用方法
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