プレゼントにも人気の花です
マダガスカルジャスミン(Madagascar jasmine)は、
ガガイモ科の常緑性つる性低木です。
ジャスミンと名前に入っていますが、
一般的に「ジャスミン」と呼ばれるモクセイ科のものとは別の種類です。
真っ白な花には、爽やかな甘い芳香があり、
これがジャスミンに似ていることから名前が付けられました。
開花は、6〜9月ころまでと、長く楽しめるので人気があります。
■マダガスカルジャスミンの育て方
冬は3〜5℃以上で越冬できますので、
鉢植えで栽培して冬は室内に取り込みます。
霜の降りない暖い地域では、
庭植えにして支柱やトレリスなどに誘引し楽しめます。
・栽培環境
マダガスカルジャスミンは日当たりを好みます。
日当たりが悪いと、花数が少なくなったり咲かないこともあります。
ただし、真夏の直射日光のような強い光に当たると、
葉焼けを起こしたり元気をなくすこともあります。
強い光には弱いので、夏の間だけ明るい日陰や、
半日陰の場所などに移すようにします。
・植え付けと植え替え
植え付けと植え替えは4月〜6月が適期です。
用土は、市販の観葉植物用の培養土や、
小粒の赤玉土7と腐葉土3を混ぜたものなど、
水はけのよいものを使います。
マダガスカルジャスミンは生育が旺盛なので、
1年〜2年に1度は一回り大きい鉢に植え替えを行います。
適期に鉢から抜き取り、表面の土を軽く落としてから、
茶色くなって傷んでいる根を取り除き、
新しい清潔な用土を使って一回り大きい鉢に植え替えます。
根詰まりを起こすと、葉を落とすなど生育が悪くなります。
万が一適期以外の時期に根詰まりの症状を起こした場合は、
鉢から抜いた後、土や根は一切触らずそのままの状態で、
一回り大きい鉢に植え替えます。
使用する用土は適期と同じです。
愛らしい花と美しい葉
・水やり
土の表面が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと水を与えます。
春〜秋の生育期は、開花時期も重なり、水の吸い上げが強くなります。
暑い時期など、朝に水をあげて夕方土が乾いているようなら。
また与えるようにして、水切れを起こさないように気をつけます。
ただし、ずっと水に浸っている状態ですと、
根腐れを起こす原因にもなりますので、
土が湿っている場合には与えないようにします。
また、鉢皿に水が溜まらないように気を付けましょう。
冬の間は生育が弱まりますので、生育期ほど水を必要としません。
土が乾いたら鉢底から出るくらいたっぷり与え、
そうでない時は無理に水を与える必要はありません。
・耐寒性
耐寒温度は5℃までで、寒さには弱いです。
特に霜が降りたり、土が凍ったりするようなことがあると、
根が傷んで枯れてしまうこともあります。
初霜の前には室内に取り込むようにしましょう。
室内では日当たりの良い窓辺などに置くきます。
夜になると窓辺も冷え込んできますので、
日が暮れる頃になったら、窓辺から離すようにすると良いでしょう。
また、日中の室内温度も10℃〜20℃を保っていないと、
春以降の生育に影響しますので注意します。
・施肥
春〜秋にかけて、緩効性肥料を2ヶ月に1回与えます。
肥料はリン酸分の多いものを与えるようにしましょう。
冬の間は特に肥料は必要ありません。
室内に取り込む際、肥料などが残っているのであれば、
取り除いてから取り込むようにします。
稀に実がつきそのままにしておくとタンポポのようなタネが飛びます
*木が弱るので、実はとってしまったほうが良いです
・剪定と仕立て方
マダガスカルジャスミンは、春に新しく伸びたつるに花をつけます。
そのため、伸びたつるを切ってしまうと、
花芽も切ってしまうことになり、花が咲かない原因になります。
生育の始まる4月頃か9月頃、伸びたつるを半分〜三分の一のところで切り戻します。
その後、新しいつるが伸びてきて、また花をつけるようになります。
春に剪定したら、翌年の春まではつるを切らない方が、より多くの花を楽しめます。
切り戻すことによりボリュームのある株に育てることができます。
つるが伸びてきたら、支柱を立てて誘引してあげます。
・増やし方
挿し木で増やすことができます。
1節か2節、葉がついた状態でつるを切ります。
切り口から白い液状のものが出てきますので、これを洗い流します。
湿らせた赤玉土やバーミキュライトを用土として使い、
あらかじめ用土を濡らし、箸などで穴を開け、そこに挿します。
完全に用土が乾かないように管理しましょう。
■病害虫
害虫はアブラムシ、ハダニ、カイガラムシが発生することがあります。
いずれも植物の茎や葉から汁を吸い、生育を悪くしたりするので、
定期的に薬剤を散布するなどして予防します。
カイガラムシは薬剤が効きにくいですが、
発生して間もない頃など、数が少ない状態であれば、
筆や楊枝の頭などを使って落とすことができます。
落とす時には枝や葉を傷つけないように気を付けましょう。
■参考
・ジャスミン類の育て方 栽培方法 繁殖力が強く庭にも最適
・ハゴロモジャスミンの挿し木
・ハゴロモジャスミンが咲かない理由
・ハゴロモジャスミンの剪定方法
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