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白色のスイセン(水仙)は少し寂しそうです


ギリシア神話では、水面に映る自分の姿に、
恋をしたナルキッソスの話があります。

恋の相手は水面に映る自分なので、話しかけても返事はなし。
触れようとしても水に触れて姿がにじむだけ。

そんな成就しない恋に悩み、痩せ衰え、
ついにはその場で倒れてしまいます。

その後ナルキッソスは花となり、
その花がスイセンだと言われています。

うつむくように咲くスイセンは、
水面を覗き込んでいるナルキッソスの姿だったのですね。

この話があるからか、スイセンの花言葉には、
「自己愛」「うぬぼれ」などがあります。

ナルキッソスが語源とされる、
ナルシシズムから連想される花言葉ですね。


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こちらが健康な葉ですが、ニラに似ています


■スイセン 葉の色がおかしいのは?

1. 葉の色が悪いのは病気?
葉の先や花柄が黄変してきているのなら、
斑点病の可能性があります。

斑点病は、カビの一種であるスタゴノスポラ クルティシイ、
という菌が原因で起こるものです。

水気の多い場所、湿度の高い所に植えたり、
水のやり過ぎで発生することが多いです。

また、菌の生育温度が15℃〜30℃と高めで、
5℃以下になると生育が止まることから、
雨の多い梅雨時期などに発生することが多いです。

変色している葉は刈り取り、焼却処分する必要があります。
刈り取った部分を株元などに放置することのないように注意します。


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黄色は、ほんと春の雰囲気ですね


2. 葉がまだら模様になる理由は?
葉に濃淡ができ、モザイクのようになっているのであれば、
モザイク病が考えられます。

モザイク病に侵された株は、葉がモザイク状になる他、
かすれたような筋ができたり、白い斑点がたくさんできたり、
という症状が出る場合があります。

スイセンなど植物が一度モザイク病になってしまうと、
治す方法はありませんので、防除することが重要です。

感染源の多くはアブラムシなどの害虫からです。
アブラムシは、葉などに針のように口を刺し込み、汁を吸います。
その際にウイルスに感染するのです。

また、感染した植物を切った鋏などを消毒せずにそのまま使うと、
後で切ったものにも感染するので、使用する前に火で炙る、
などして消毒するのが望ましいです。


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2色のスイセンも愛らしいです


◎注意したいこと
スイセンの葉には毒性があり、致死量は10gと言われています。
ニラと間違えて食べ、集団中毒を起こすケースや、
子供やペットが誤食する事件がときどきあります。

スイセンとニラを近くに植えないこと、
子供やペットの食べやすい場所で育てないのが良いですね。

■参考
・スイセン(水仙)の育て方|翌年も花を咲かせる栽培方法
・スイセン 鉢植えの育て方 
・スイセンの掘り上げ方
・スイセンの花つきが悪い理由
・スイセンを花壇へ植える方法
・スイセン球根の選び方

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