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家庭菜園のセロリは美味しいです


セロリ(celery)を家庭菜園で作ると、
市販のものよりも小ぶりになりますが、
香りが強く、歯ごたえの良いジューシーなものができます。

また、スープやシチューに使うブーケガルニにしても、
香りが高く美味になります。

   
■品種

セロリには、大きく分けて、中間種、緑色種、黄色種、
東洋在来種の4つの品種があります。

一般に見かけるセロリは、中間種のコーネル619という品種です。
コーネル619は葉柄が太く肉厚で、食味がよく、作りやすいため、
家庭菜園でもお勧めです。

緑色種は、名前の通り茎の部分が緑色のセロリです。
アメリカで一般的なセロリですが、最近日本でも、
ミニセロリとして品種改良が進み、人気を集めています。

東洋在来種は、薄緑色の細くて柔らかい茎が特徴で、
キンサイ(芹菜)があり、中国野菜としても扱われています。


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しっかりとした株に育てます


■栽培管理

セロリは暑さ・寒さに弱いので、難易度はやや高めです。

・タネまき
セロリの生育適温は15〜20℃で、10℃以下の温度にあうと花芽分化し、
とうが立ってしまうため、春まきか、初夏まきにします。
春まきは3月下旬〜4月上旬、初夏まきは6月上旬がタネまき適期です。

育苗箱に用土を入れ、すじまきにします。
セロリのタネは、発芽に光を必要とする”好光性種子”なので、
覆土はごく薄くします。

発芽まで10〜14日程度かかりますが、乾かさないように管理します。

・育苗
春まきの場合はビニールなどをかぶせて暖かい場所で、
初夏まきの場合は風通しの良いように下が抜けている
台などに乗せて高床に置いて育苗します。

本葉が出始めたら、2本ずつポットに植え替えます。

さらに、本葉5〜6枚の頃、1本ずつ
ポットに植え替えます。

セロリは苗を大きく育ててから定植すると
大柄に育てられるため、このような工程を踏みます。

・植え付け
春まきは5月上旬、初夏まきは7月上旬、
本葉7〜8枚の頃、定植します。

1u当たり約5kgの堆肥をすき込み、よく耕したら、
幅60cm、高さ5〜10cmの畝を立て、株間30cmで植え付けます。
浅植えにし、葉柄の間に土がかからないように注意します。

土が適度に湿っている環境でよく生長するので、乾燥を防ぐために、
マルチを敷いておくとベストです。


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花もかわいらしいです


・追肥と中耕
定植後は2週間に一度のペースで定植します。

ナタネ粕か液肥を畝間にまき、中耕します。

・水やり
セロリは乾燥に弱いので、晴天が続いたら、
朝夕たっぷりと水やりをします。

水やりを兼ねて液肥を与えても良いでしょう。

株元に敷きわらを敷くと、乾燥防止になります。


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軟白すると本格的です


■収穫

植え付けから3〜4ヵ月後、草丈が30〜35cmになったら
収穫できます。

根元から株ごと切るか、株をさらに大きく育ててから、
外葉から少しずつ切って収穫します。


スーパーなどで販売されているセロリは、
実は、軟白栽培されているものがほとんどです。
軟白栽培は、家庭菜園でも簡単にすることができます。

収穫予定の3〜4週間前に、株全体を新聞紙などを巻き、
葉柄部分に当たる光を遮ぎります。

軟白したセロリは、香りがマイルドで柔らかくなり、
食べやすくなりますが、グリーンのものより、
栄養価は低くなります。


■病害虫

アブラムシや、キアゲハの幼虫がつくことがあります。
早めに見つけて、除去します。

株全体が腐敗し、やがて枯れてしまう軟腐病は、
高温多湿期に発生する細菌性の病気です。
連作を避け、水はけや風通しよく管理して予防します。

黄変した外葉は病気の原因にもなるため、こまめに摘み取ります。

ひらめきグッド(上向き矢印)セロリ栽培アドバイス!
1.苗をしっかり育ててから定植すると大柄に育てられます
2.真夏の乾燥期の水切れに注意します
3.肥料好きなので、肥料切れに注意します

■参考
・セロリのプランター栽培
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