
ユリ根としていちばん出回っているコオニユリ
ユリ根は、その名前通りユリの球根です。
オニユリやコオニユリ、ヤマユリ、カノコユリの栽培品種が、
アクが少なく、主に食用として利用されています。
高級食材のイメージがあり、
種球から育てると食べられるまでに五年以上かかります。
しかし、春に販売される球根種を使えば、
プランター栽培で秋には収獲できますよ。
.jpg)
ユリ根
.jpg)
ユリ根の鱗片をはいだところ
■産地と収穫時期
ユリ根は京懐石料理でよく見られるため、
一見京野菜に思われがちです。
しかし、京都の伝統野菜には含まれていないのです。
丹波地方などで生産されているために、
京懐石に用いられるのでしょうね。
主な産地は、北海道の真狩になります。
なんと北海道で全国の九割以上を生産しているんですよ。
収穫時期は産地にもよりますが、晩夏から年末にかけてとなります。
正月料理への需要があるので、年末が出荷のピークです。
収穫から2〜3ヶ月寝かせると甘味が増しておいしくなるので、
秋に収穫することが多いようですね。
*食用ユリを栽培する場合には、食用ユリの種球をもちいてください。
食用ユリも花を楽しむことができ、その後食べられます。
観賞用のユリは、球根が消毒されていたりして、
危険ですので、食べないようにしてください。
.jpg)
茶碗蒸しに
■栄養素とカロリー
ユリ根は古くから日本や中国において、
滋養強壮や咳止め、鎮静作用を持つものとして大事にされてきました。
今でも漢方薬に使われているのをご存じでしょうか。
主成分は炭水化物ですが、
高血圧の予防や老廃物の排泄を促すカリウムを豊富に含んでいます。
生活習慣病が気になる人は、旬の間に食べるといいでしょうね。
他にも葉酸や食物繊維、マグネシウムなどの現代人に不足ぎみな栄養素が満載です。
100gあたりのエネルギーは126kcalとなります。
一個あたり60g程度な上に、あまり食べ過ぎるような食材ではありません。
むしろ、意識的に料理に使うといいでしょう。
.jpg)
きんとんにも
■おいしい食べ方
ユリ根は正月料理では、きんとんで味わう機会が多いのではないでしょうか。
繊細な見た目と味が、一年の始まりにたいへん似合います。
栗きんとんと並べると、箸が止まらない人もいるでしょう。
他にもゆでてから茶碗蒸しに入れられますね。
バターやオリーブオイルで炒めてホットサラダにするのもおいしいですよ。
かき揚げに入れると、ほっくりした風味が表に出て美味です。
■参考
・ユリ 育て方 12ヶ月
・カノコユリ(鹿の子百合)の育て方
・カサブランカ(ゆり、百合)の球根の植え方
・カサブランカの育て方
・鉄砲百合(てっぽうゆり・テッポウユリ)の育て方
・黒百合(クロユリ)の育て方、栽培方法
・スカシユリ アジアティックハイブリッドの育て方