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華やかな色のキズイセン


少し大ぶりの花を飾りたいとき、重宝するスイセン(水仙)。
ニホンズイセンやラッパズイセンなど、
花の形も色も豊富なのが嬉しいところですね。

もちろんお正月の飾りにも適しています。
雪の中でも咲くため、「雪中花」という、
とても美しい異称を持っている花でもあります。


■西洋と東洋でイメージの違う花

仙人の「仙」という字をあてる通り、
中国や日本はスイセンを高貴なもの、
縁起の良い植物として扱っていることが多いです。
しかし、西洋だと全く違う言い伝えを持っています。


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表裏のイメージを持つスイセン


スイセンの学名はNarcissus(ナルキッソス)。
これはギリシャ神話に出てくる美少年の名前です。
彼は自らの美貌を自覚しており、それを鼻にかけた高慢な性格でした。
そのため、さまざまな人から恨みを買ってしまいます。

その恨みを聞きつけた復讐の女神が、
彼に「他人を愛せないものは自らを愛せ」という呪いをかけました。

そしてナルキッソスは水面に写った自分に恋をしてしまいます。
しかし水に映った像が恋心に応じるわけもなく、
彼は恋煩いで命を落とし、その身体がスイセンの花となって、
今も水辺でうつむいて咲いているのだ……という話です。

これに限らず、文化圏の違いによって真逆の意味を持つ物事は、
たくさんありますが、ここまで極端なのも珍しいですね。


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ニホンズイセン


■花言葉

上記のように洋の東西でかなりイメージが違うため、花言葉も両極端です。
「自己愛」「うぬぼれ」といったあまり印象の良くない言葉もあれば、
「神秘」「尊敬」という意味も持っています。

ここにも東洋と西洋、それぞれのイメージが投影されているのでしょう。


■種類

ラッパ咲きのものがポピュラーですが、
最近では品種改良によりカップ咲きや八重咲き、
シクラメンのような形のスイセンもあります。

他にも真ん中の副花冠という部分だけ色が違うもの、
香りに重点を置いたものなどなど、実にさまざまな種類があります。

一緒に何を飾るか、洋風にしたいのか和風にしたいのかなど、
目的に合わせて選んでみると良い感じです。

■参考
・スイセン(水仙)の育て方|翌年も花を咲かせる栽培方法
・スイセン 鉢植えの育て方 
・スイセンの掘り上げ方
・スイセンの花つきが悪い理由
・スイセンを花壇へ植える方法
・スイセン球根の選び方
・スイセン 葉の色がおかしいのは?

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