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鉢植えも植え替えをすると元気で良い花が咲きます(テッポウユリ)


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テッポウユリ、植え替えで丈もよく伸びます


■地植えの場合

地植えの場合は、毎年植え替える必要はありません。
むしろ、植え付けから2〜3年目のほうが、
最初の年よりも草丈が高くなり、花数も増えます。

これは、園芸品種の多くが、りん片繁殖後に、
畑で2年間養成した球根を出荷しているからです。

りん片繁殖した球根は、
りん片繁殖から4〜5年目が最も球根に活力があるため、
植え付けから2〜3年目に最も勢いがあるのです。

その後は、徐々に草勢を失っていきます。
一般的にユリの下根は、
根盤とりん片の付け根の付近からしか発生しないため、
球根が古くなると中心部に根が発生しなくなり、
徐々に老化していくためです。


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ユリの球根のしくみ図


とはいえ、数年間はきれいな花を楽しむことができます。
何年ごとに植え替えをするべきかについては、
品種や生育条件によって変わってくるので一概には言えませんが、
草勢が衰えてきたら植え替えを考えるのがよいでしょう。

植え替えをしない株は、茎を地際から切り取り、処分します。
これは、枯れた地上部をそのまま放置していると、
翌年伸びてくるめに病気が発生する原因になりかねないからです。

茎を切り取ったら、お礼肥として緩効性化成肥料を、
1株あたり10g程度、株の周囲30〜40cmにばらまき、
土の表面を5cm程度中耕して土と混ぜておきます。


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鉢植えはできれば毎年植え替えます


■鉢植えの場合

鉢植えの場合は毎年植え替えをしたほうが良いでしょう。

これは、鉢は容積が限られているため、
1年間栽培すると鉢の中が根でいっぱいになるため、
そのまま栽培を続けると株の生長が妨げされるためです。
また、土も劣化してきます。

特に根の発生量の多いオリエンタル・ハイブリッドや、
トランペット・ハイブリッドなどは、必ず植え替えを行いましょう。


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コオニユリなど野生種は植え替え回数が少なくても良いです


◎野生種のときは
園芸種ほど旺盛に生長しない野生種の場合は、
根がそれほどいっぱいに張らないため、
必ずしも毎年植え替える必要はありません。

鉢内での根の込み具合を見ながら
植え替えのタイミングを判断しても良いでしょう。

ただし、上述したように土も劣化してくるので、
根がいっぱいに張っていなくても、
長くても2〜3年おきに植え替えを行うと丈夫に育ち、
葉の艶も良く、みごとなユリの花を見ることができます。


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カサブランカが咲くと素晴らしい香りと花の姿に感動します


*ユリの球根はぎりぎり1月まで植えられると言われますが、
10〜11月に傷んでいない良い球根を植え付けたほうが安心です。

■参考
・ユリ 育て方 12ヶ月
・カノコユリ(鹿の子百合)の育て方
・カサブランカ(ゆり、百合)の球根の植え方
・カサブランカの育て方
・鉄砲百合(てっぽうゆり・テッポウユリ)の育て方
・黒百合(クロユリ)の育て方、栽培方法
・スカシユリ アジアティックハイブリッドの育て方
・ユリの球根の選び方
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