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良い香りを放つ美しい実です


カリンの果実は固く、渋みが強いので生で食べるのには向いていません。
しかし香りが高く、その芳香を楽しむことができるのが魅力です。

家庭でハチミツに漬けたり、果実酒に利用されます。
この果実酒の美味しいこと! ぜひ味わってみてください。
また咳止めにもよいとされ、健康飲料や飴に使われます。

マルメロはカリンとほぼ同じ栽培方法で育ちます。
カリンと違って果皮が綿毛でおおわれています。

生で食べることはできませんが、果実酒、
ゼリーやジャムに加工して楽しめます。


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香りが豊かな果実酒


■カリン、マルメロの栽培環境と品種の選び方

・栽培環境
北海道南部以南の地域で栽培が可能です。
雨が少なく、夏に涼しい気候を好みます。

暖かい地域では生育が良すぎて、
完熟する前に落果するケースがあるので注意が必要です。

・品種選び
カリンは一本で結実します。
樹形、香り、果実の大きさなどいくつかの系統がありますが、
特に品種はありません。

マルメロは2品種以上を植え、花を触れ合わせます。
果実が大きい「チャンピョン」や「スミルナ」がおすすめです。


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芸術的なカリンの樹


■植え付け時期と場所

接ぎ木部分がしっかりした苗を選び、落葉後の12月か、
萌芽前の3月上旬ごろが適しています。

涼しく、雨が少なく、水はけのよい場所を選び、
深さ、直径40cmぐらいの植え穴を掘ります。

掘り出した土は二つに分け、そのひとつの半分に腐葉土をまぜ、
残りの半分に油かす、鶏ふんなどの堆肥をすき込みます。

腐葉土や鶏ふんを混ぜた土を先に植え穴へ埋め直し、
次に何もしていない土を埋め戻します。

苗の高さは50cmぐらいで芽の上で切り詰め、水をたっぷりと与えます。


■仕立て方と剪定

カリンは主幹形仕立てが向いています。
理由は直立性の性質を持っているからです。

場所がなく小さくまとめたい時は、スリムな主幹形にします。
枝がかたくならない6月〜7月にかけて、針金やひもを使って、
水平よりやや下向きに誘引します。

伸ばし続けると10mほどの高さに生長するため、
4〜6年目には主幹を3mほどの高さに切り、主枝を3本ぐらいにする
変則形仕立てにして、樹形をコンパクトにまとめます。

マルメロは枝が開きやすいので、カリンより樹高は低くなります。
主幹を90cmぐらいにして主枝を3本ほど伸ばす、開心自然形が向いています。


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カリンのつぼみも愛らしく美しいです


・剪定

剪定は12月〜1月が適しています。
長い枝の先端を1/3ほどを切り戻し、短果枝を多く付けるようにします。

徒長枝は間引くか、先端を軽く切り戻して更新枝にします。


■栽培管理

・施肥
元肥として12月〜1月、隔年結果を防止のため、
鶏ふんなどを少量与えます。

樹の様子を見ながら元気がない時は、
3月と収穫後に即効性化成肥料を施します。


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着果をよくするために人工授粉をお勧めします


・受粉
カリンは人工受粉は必要ありません。
しかし筆先で花をなでると、実がなりやすくなります。

マルメロは他の品種をそばに植えるか、
人工受粉が必要です。ナシの花粉でも可能です。

・摘果・袋かけ
カリン、マルメロは果実のついている期間が長いので、
果実の数が多いと栄養分が不足し、翌年花芽ができにくくなります。
そして隔年結果を起こしやすくなるので、注意が必要です。

実がなり過ぎた時は、形が悪いもの、小さいもの、
虫に食われたものを優先的に摘果します。

カリンは葉数30枚当たりに1果、
メルメロは、大きなサイズの果実は葉数60枚当たりに1果、
中ぐらいのサイズの果実は葉数40枚当たりに1果を目安に摘果します。

シンクイムシなどの病害虫から守るために、袋がけを行います。


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マルメロの果実


・収穫
収穫時期は9月〜11月上旬に果実が緑色から黄色に変わり、
香りがよくするようになったら、収穫の時期です。


■病害虫

・シンクイムシ
6月〜9月に発生し、実に穴をあけて食害します。
袋がけを行い、防御します。

・赤星病
4月〜6月に発生します。
葉に丸い褐色の斑点ができ、枯れ落ちてしまいます。

対処法としては発生源になりやすいビャクシン類の樹を
近くに植えないようにします。
病斑点部分は取り除き、焼却します。

・モンクロシャチホコ
夏に大量発生し、葉を食害します。
ほっておくと樹全外が丸坊主になってしまうので、薬をまきます。


■カリン、マルメロ栽培のコツ

1.カリンは自家受粉しますが、マルメロは受粉樹が必要です
2.シンクイムシの被害が多いので、袋がけが必要です
3.冷涼で乾燥した気候を好むので、夏は日よけをします 


>>カリンの果実酒の作り方はこちらです
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