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ドクダミの花、葉の緑とふちの赤のコントラストに白が効いています


ドクダミ(Houttuynia cordata)は、
ドクダミ科の多年草です。
別名は、ドクダメ、ジュウヤク。

日本全土に自生し、日陰に群生しているのを、
見かけたことがある方も多いと思います。
しかし都心では、ほとんど見かけません。

地上部を刈り取り、乾燥して利用する薬草です。

ドクダミの茎や葉、花には独特のにおいがあります。
このにおいから毒溜(どくだめ)と呼ばれ、
それが転じてドクダミとなったと言われています。
このにおいは、乾燥させると消えます。

乾燥した葉で入れたドクダミティーには、
利尿作用があり、また便通を整える効果が期待できます。

ドクダミティーの淹れ方は、乾燥したドクダミの葉、
小さじ1杯に、カップ1杯の熱湯を注ぎ、
葉が開くまで待ってから濾します。

ドクダミは古くから薬草として利用され、
解熱や解毒、利尿作用など様々な薬効があることから
「十薬」ともいわれています。

夏バテや精力増強にも効き目があります。


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ゴシキドクダミ、人気の品種です


・品種
主に園芸で用いられる品種はゴシキドクダミなど、
品種改良されたものです。

ゴシキドクダミはクリーム色、赤、ピンク、
緑色が混ざったカラフルな斑のはいる葉が特徴で、
「カメレオン」とも呼ばれます。


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ヤエドクダミも園芸用に注目の品種です


葉は緑色ですが八重の花を咲かせる、
園芸品種「フローレ・プレノ」なども知られています。
ヨーロッパでは一重の普通種も園芸に利用されます。


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ドクダミの群生、香りがしてきます


■ドクダミの育て方 栽培方法

半日陰から日陰でよく育ちます。

繁殖力が旺盛で、一度根付くと地下茎を横に伸ばして広がるため、
増えすぎて困るほどよく茂ります。

植え場所に気をつけたり、地中に地下茎が伸びるのをさえぎる
囲いをする”枠植え”にしたりして対処しましょう。

・植え付け
3月中旬〜5月、半日陰〜日陰の場所に植え付けます。
根茎がしっかりと土に埋まるように苗を植え付け、
たっぷりと水やりをします。

・追肥
ほとんど必要ありません

・水やり
庭植えでは、ほとんど必要ありませんが、
極端な乾燥は花が咲きにくくなるため、
乾燥が続くようなら水やりをしましょう。

・冬越し
冬は茎葉が枯れて地下茎が残り、
春に暖かくなると芽を出して生長します。

耐寒温度は-10℃程度のため、
特に霜よけなどは必要ありません。

・増やし方
ドクダミは株分けで増やせます。

3月中旬〜4月か、9月〜10月、
1株ごとに葉を付けたまま根茎を切り分け、
ポットに植え付けて育苗後、定植します。


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ドクダミを乾燥しています


・収穫
5月〜7月、株全体を収穫します。

開花している株を、根茎も一緒に掘り上げ収穫します。

生の葉を少量使う場合は、葉柄の部分で摘み取り、
必要なだけ収穫しても良いでしょう。

・病害虫
病害虫は、ほとんど心配ありません。
   
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