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エビネ、可憐な白系


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エビネ、あでやかなピンク


エビネ(学名:Calanthe Discolor)は、
ラン科エビネ属の常緑多年草です。
近日、育毛剤としても有名です。

4〜5月ころが、開花のピークを迎えます。
別名タユソウ、エビラン、ジエビネ、ハックリ、
カマガミソウなどとも、呼ばれています。

主な自生地は、日本各地の山地の、
落葉樹林内などで見られます。
関連種は、ニオイエビネ、キリシマエビネ、キエビネ、
キソエビネ、ナツエビネ、サルメンエビネなどがあります。

根生葉(こんせいよう)は、
やや広めの披針形(ひしんけい)をしています。
草丈30〜40pで、花径は2〜3pほどです。

自然交雑されたものや、園芸育種などが豊富で、
花色や花形は、多種にわたります。
主な花色は、ピンク、黄、紫、紅、白、
オレンジ、緑、茶、などがあります。

山野草を育てるには、定番ともいえる植物で、
バラエティに富んでいます。
環境にやや適応しにくく、
病害虫の予防が難しいので、
通年、よく観察して栽培します。


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キエビネ、花色に透明感がありきれい


エビネ育て方 栽培方法

・置き場所と環境
1年を通じて、明るい半日陰に置きましょう。
直射日光をあびないように遮光したり、
雨がかからない場所を選びます。

秋と春は可能な限り、
外気にも当てるとよいです。
通風が良好な環境にし、
冬は、風よけや凍結対策が必要です。

・水やりの仕方
エビネは、適湿を好むので、
水やりの加減に注意します。
鉢植えで育ててるものは、土の表面が乾いたら、
じゅうぶんな水をあたえます。

冬も、からからに乾かないくらいの、
状態を保つのがよいでしょう。
水やりをするときは、葉の基部に、
かからないように気を配ります。

・肥料、追肥
春と秋に、有機質主体の固形肥料を、置き肥します。
このほかに、3〜6月に10日ごとに1回、
薄めの液肥を追肥します。

7〜10月には、リン酸とカリが中心の、
液肥を同様に、ほどこします。
いずれも、基準よりも、濃度を薄くするのが有効です。

・手入れ
随時花がらを摘みますが、
とるのには、少々コツがいります。

株の根元を固定しながら、ねじって切ります。
初夏から夏に、根元の葉が変色したら、
放置せずに切り取りましょう。

・植え付けと植え替え
1年おきに植え替えをしましょう。
地植えのものは、3〜4年くらいに1回で、
かまいません。
いずれも、適期は新芽が出る前の、
花が咲き終わった後と、9月下旬です。

根鉢をほぐし、古土と古い根を整理します。
5〜6号の深めの鉢を用いて、
底にネットとゴロ土をしいてから、
株を植え付けます。

エビネに適した用土は、赤玉土(小)に、
ピートモスか川砂を、
1割ほど混ぜたものを、一例とします。

・冬越し
11月ころになったら、霜の当たらない場所や、
冷たい風の当たらない、室内におきます。
室内でも、凍結させないような工夫をほどこします。
寒さに強い園芸品種は、雪の下に埋めて、
冬を越せるものもあります。

・増やし方
エビネは、春か秋に株分けをするのがよいでしょう。
新芽1つに、バルブを2つほどつけて、切り離します。
葉は、半分くらいに減らして、
新芽側に、生育スペースを確保します。

偽球茎の状態が良ければ、水ゴケなどに埋めて、
苗として、育てることもできます。

・病害虫
エビネは、ウィルスによる病気にかかると致命的です。
万が一、発病したときは、株と用土を処分し、
鉢なども、殺菌しましょう。

ハサミやアブラムシが、媒介になることもあるので、
ハサミの消毒をしたり、殺虫剤で駆除するなどの対策をします。

アブラムシのほか、ナメクジ、カイガラムシ、
ハダニ、ケムシなどの食害にも、注意が必要です。
3〜10月までは、殺虫剤や殺菌剤を定期的に散布して、
予防していきましょう。

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