
スカシユリの橙色

ピンク、ワインレッドもある
スカシユリ(Lilium maculatum Thunb)は、
ユリ科ユリ属のアジアティックハイブリッド種です。
花がじょうぶで美しく栽培しやすいので、
多くの園芸品種が作出され、
オリエンタル系とともに人気のユリです。
スカシユリの丈は、30cm〜60cmくらいで、
花は上向きに咲き芳香はありません。
花の色は、橙、赤、白、ピンクと多彩です。
最近ではチョコレート色や八重咲き品種もあります。
スカシユリ育て方は、それほど難しくありません。
耐寒性、耐暑性に優れていて、栽培しやすく、
鉢植えでも地植えでも、毎年花を咲かせてくれます。

八重咲きスカシユリ「プリマドンナ」
■スカシユリの育て方 栽培方法
・栽培環境
スカシユリは、日光を好みますので、
日当たりの良いところで栽培します。
西日が当たるところは苦手です。
・球根の植え付け
スカシユリの球根の植え付けは、10〜11月に行います。
ぎりぎり1月までは、植えることができると言われますが、
適した季節に新しい球根を植えたほうが安心です。
鉢植えの場合の覆土は球根2〜3つ分の深さ、
庭植えの場合の覆土は球根4〜5つ分の深さに植えます。
植えつける間隔は、球根2〜3個分くらいとりましょう。
ユリは、土の中の茎から根が発生するので深植えします。
・用土
鉢植えの土は、赤玉土6、腐葉土3、
パーライト、あるいは、川砂1ぐらいの、
水はけのよい用土に植えつけます。
庭植えの場合は、庭土に腐葉土と石灰を混ぜて、
水はけをよくして植えます。
ユリは、連作障害が出ますので、
前に植えてあった場所とは違うところに植えましょう。
・水やり
鉢植えの場合、鉢土の表面が乾いたらたっぷり与えます。
初夏の開花期には、乾かさないよう乾く前に与えます。
ユリの球根は乾燥に弱いので、葉のない時期でも、
鉢で育てる場合は、球根を乾かさない程度に水やりします。
庭植えの場合の水やりは、とくに乾燥している場合以外、
与えなくてもだいじょうぶです。
・肥料
スカシユリは、緩効性化成肥料など元肥をしっかりと入れ、
芽が出たときに、固形油粕などを、
花後のお礼肥に、鉢植えの場合は、緩効性の化成肥料などと液体肥料を、
地植えの場合は、即効性の化成肥料を与えます。
・花後の手入れ
スカシユリの花が終わったら、
花がらを摘み取ります。
最後の花が終わったら早めに摘み取り、
球根に養分が行き、太るようにします。
葉っぱは、枯れ落ちるまで切らずに、
そのままにしておくと球根の太りを促進します。
スカシユリを切花で使うときも、
茎の半分以上を残すようにすると、
翌年の花つきが良くなります。
・掘り上げ、植え替え
鉢植えの場合は、できれば毎年、
庭植えの場合は3年に1度ぐらい、
秋の植え付け時期に掘り上げ、分球して植えつけます。
庭植えの場合は連作を嫌うので、別の場所に植えつけます。
・病害虫
スカシユリの病気には、葉枯れ病、根腐れ病、
立ち枯れ病、さび病などがあります。
過湿にせず、排水の良い土で通風しよく栽培します。
球根を植える前に、ベンレート、オーソサイドなどで、
球根を消毒しておくと効果的です。
スカシユリの害虫は、アブラムシが付きやすく、
アブラムシは、ウイルス病を媒介するので防除します。
ユリが発芽し葉が枯れるまで、
オルトランなど殺虫殺菌剤を定期的にまくのが良いです。
■参考
・カサブランカ(ゆり、百合)の球根の植え方
・カサブランカの育て方
・鉄砲百合(てっぽうゆり・テッポウユリ)の育て方
・黒百合(クロユリ)の育て方、栽培方法
・カノコユリ(鹿の子百合)の育て方
>>ユリの球根を各種見てみる
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