ビオラ(Viola)は、園芸で人気のスミレ科の一年草です。
パンジーとの区別は、あいまいですが、
花径5cm以上をパンジー、5cm未満をビオラとしたり、
見た目がかわいらしい花をビオラとしているそうです。
花の時期は、11〜5月、草丈は10〜20cmで、
花の少ない時期に元気に咲いてくれる植物です。
■ビオラの育て方
ビオラのタネからの育苗は、やや難しいです。
また、タネから育てると苗が大量に育ち過ぎるので、
少しの苗なら購入したほうがよいでしょう。
・タネまき
8月中旬から9月にタネをまきます。
平鉢かピートバンにタネをばらまきし、
乾燥を防ぐために少し土をかぶせます。
「タネまきの土」を用いると発芽が安定します。
タネをまいたら新聞紙で覆い、
霧を吹いて乾燥を防ぎ、*底面吸収にします。
発芽するまでは、日陰の涼しい場所で管理します。
発芽したら新聞紙を取り、吸水もやめ、
日当たりの良い場所に移動し間引きしながら育てます。
ビオラの本葉が2〜3枚になったら、
3号鉢に水はけの良い培養土を入れ1本ずつ仮植えします。
種まきから2ヵ月後に本葉6〜8枚で定植します。
*底面吸水=水を張った容器に植木鉢やコンテナをつけて、
底穴から水を吸わせる水の与え方。
・育てる場所と土
ビオラは日当たりの良い場所を好みます。
土は 一般の培養土でだいじょうぶです。
庭植えの場合、堆肥や腐葉土を漉き込んでおきます。
・定植
鉢植えの場合、鉢に鉢底ネットを敷き、
土こぼれを防ぎ、ナメクジなど害虫の侵入を防ぎます。
その上に鉢やコンテナの高さの1割ほど、鉢底石を敷きます。
鉢底石の代わりに素焼きの鉢をくだいたものや、
発泡スチロールをくだいたものでもかまいません。
その上に培養土を入れ、ビオラの苗の土表が、
鉢の縁から1〜2cmほど下になるようにして植え込みます。
苗のまわりにも土が行き渡るよう、
棒などで土をつつきます。植え付けたら鉢底から流れ出るくらい、
たっぷりと水やりをします。
・水やり
鉢植え、プランター植えの場合、
土の表面が少し乾いたら、たっぷりと与えます。
受け皿を敷いている場合は、たまった水は捨てましょう。
庭植えの場合、晴天が続くときや葉がしおれたら与えます。
暑い日は午前中の涼しい時間に、
冬は凍る心配のない午前中に水やりします。
暑い日に水切れした場合は、
涼しい日陰に移して水やりをしてあげます。
・追肥
花時期には液体肥料を与えます。
・そのほか
ビオラの花が咲き終わった茎は、
花茎の付け根から花柄を摘み取ります。
花柄を摘むと病気にかかりにくく花の時期も長くなります。
ビオラの耐寒温度は−10℃と言われ、
寒さには強いですが、凍らせると枯死します。
霜や寒風のあたる場所は苦手です。
>>ビオラの寄せ植えのコツはこちらです