nanten.jpg
美しい実が魅力です


ナンテン(南天、学名:Nandina domestica)は、
メギ科の常緑、半常緑樹木です。
庭木、鉢植え、切り花として利用されます。

中国原産で日本に渡来した栽培種が,
野生化したとされています。

ナンテンの樹高は2m、高いナンテンで4〜5mほどです。
秋から冬に鮮やかな赤の丸い果実をつけ、
幹の先端に葉が集まる樹木です。

読み方が「難を転ずる」に通じるので、縁起の良い木とされ、
鬼門に植えると良いとの言い伝えがあります。
葉はお料理の飾りに、実は咳止めの薬にされます。

では、ナンテンの庭植えの育て方をご紹介しましょう。


nanten (8).jpg
ナンテンの紅葉もまた楽しいです


■ナンテンの育て方

ナンテンの育て方は、容易です。
鉢植えでも元気に育ちます。
日当たりが良くないと、
ナンテンの冬の美しい紅葉が見られませんし、
開花も実成りもよくありません。

・植え付け
植え付け時期は、9月から入梅までに行います。
3月下旬〜4月、9月〜10月中旬が適期です。
厳冬期の植え付けは避けたほうが安心です。

・栽培環境
ナンテンは、日当たり、水はけの良い場所を好みます。

・用土
土質を選ばないじょうぶな樹木ですが、
堆肥や腐葉土をすきこんだ土で栽培するのが理想的です。

・水やり
ナンテンは、やや乾燥気味に栽培します。
雨が当たる地植えの場合は、ほとんど水やりの必要はありません。
鉢植えは土が乾いたら、たっぷりと水やりします。

・剪定
若いうちは、そのままでもまとまります。
成木は、剪定しないと幹が伸び樹形が悪くなるので、
5〜6月に切り戻し剪定をして樹形を整えます。

強剪定をしてもだいじょうぶですが、
剪定する場合はすべての枝を切り戻しします。

・施肥
肥料は、とくに必要としませんが、生育が悪い場合には、
2月ごろに寒肥として油かす、腐葉土、堆肥を、
株のまわりに穴を掘って与えます。


nanten (3).jpg
雪景色のナンテンは情緒があります


・増やし方
増やし方は、挿し木とタネまきです。
挿し木は3月中〜下旬に行い、前年以前の枝を使用します。

枝を15cmくらいに切って清潔な土にさします。
乾燥させないように管理すると2〜3ヶ月で発根します。

タネまきは、11月くらいに熟した実を採り、
果肉の部分を取り去って、そのまま、まきます。

発芽するのは次の春で、
開花・結実には4〜5年を要しますが、
咲いてくれるとたいへん嬉しいものです。

・病害虫
病害虫の心配はほとんどありません。
ときにウイルス病にかかるので注意し観察してください。

■参考
・ナンテンの実がならない理由は?
・南天・千両・万両の違い
・白南天の育て方

>>ナンテンの苗木を見てみる
 カテゴリ
 タグ