
黒百合(クロユリ、Chocolate Lily 学名:Fritillaria camschatcensis)は、
ユリ科バイモ属の植物で別名ブラックサレナと呼ばれています。
高山植物の多年草、高山帯の草地に自生します。
花期は初夏4〜5月で花は褐紫色で、
花径3cmくらいの釣鐘状の花が下向きに咲き、
たいへん美しくかわいらしいです。
下方にりん茎があり、茎は20〜40cmに育ちます。
日本で有名な自生地は白山で、群生しているようすが美しいです。
北海道、本州中部、アラスカ、シベリア、カムチャッカ、サハリン、
千島などに自生する球根植物です。
エキゾチックな色と形で、たいへん人気があるユリの仲間です。
■黒百合の育て方
黒百合の育て方は、少し難しいです。
黒百合は、暑さや湿気に弱いため、
初心者のかたは、栽培に少し気づかえば育てられる球根植物です。
黒百合の植え付けは、9月中旬〜11月初旬くらいまでで、
開花時期は 5月〜6月です。
黒百合の植え付け・植えかえは、
2年に1度、9月中旬〜11月初旬の球根の休眠期に、
6〜7号の深鉢に3〜5球植え付けます。
桐生砂を含む一般的な野草の用土を用いて、
球根に触れないように緩効性化成肥料を少し入れ、
覆土2cmくらいに植え付けます。
球根の表面の鱗がはがれないように、
湿らせた土でくるんで植えると安心です。
発芽後茎が伸びてきたら、球根から少し離れた位置に、
支柱を立てて茎と八文字になるよう、
ゆるく結んであげるとしっかりします。
水遣りは、表土がやや乾いてきたら、
鉢底から水が流れ出るようにたっぷりあげましょう。
黒百合を庭植えにするときは、
球根の間隔を約5〜8cm、5cm位の深さに植えます。
涼しい場所を好むので、地温を低く保つと良いです。
雨の掛からない軒下なども育てやすいです。
芽が出はじめたら、薄めの液肥を水代わりに与え、
球根を太らせるようにします。
乾燥気味に栽培するほうがじょうぶな植物になります。
黒百合は、病害虫には強いです。
ただし、ナメクジやカタツムリには要注意で、
見つけたら排除してください。
黒百合は、分球、鱗片挿し、実生で増やせます。
自然分球がいちばん簡単です。
掘り上げる場合は6〜7月にていねいに堀り上げ、
砂などに埋め涼しい所で保存します。
・黒百合の花言葉
恋、呪い、復讐。
「愛する人へ、そっと贈った黒百合をその人が手にとると、
二人はきっと結ばれます」―アイヌの伝説より
■参考
・カサブランカ(ゆり、百合)の球根の植え方
・カサブランカの育て方
・黒百合(クロユリ)の育て方、栽培方法
・カノコユリ(鹿の子百合)の育て方
>>黒百合(クロユリ)の球根を見てみる