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ウォーターヒヤシンスとも呼ばれます
ホテイアオイ(ホテイ草)は、ミズアオイ科の多年草です。
主に鑑賞用として売られています。
南米大陸原産の浮遊植物で、
園芸用水生植物として最も注目されてきた植物の一つです。
葉柄の丸くふくらんだ部分はスポンジになっていて、
「浮器(ふき)」と呼ばれ水に浮きます。
生育旺盛で1年間で1株が200株以上にも増殖することがあります。
ホテイアオイの丸い浮き袋とツヤツヤの葉が、
ぷかぷかと、水に浮いている様は、愛らしくて涼しげです。
花は葉の印象とは違い、薄いブルーの美しい花を咲かせます。
夏の暑い時期に、つややかな緑と薄いブルーのコントラストは、
とても涼しげ見ていて飽きません。
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1株だけ浮いているのもかわいいです
■ホテイアオイの育て方
・栽培環境
ホテイアオイは、日当たりの良い場所で育てます。
日光の射さない場所で栽培すると、花つきが悪くなります。
室内でも育てられないことはないのですが、
日照不足になり、花が咲かなかったり、徒長したりするので、
春〜秋の生育期は外の日当たりで育てる方が良いでしょう。
・植え付け
バケツなどの容器に水を張って、
そこに入れておくだけでも育てられます。
ホームセンターなどで売られている苗を購入し、
育てる池や水槽に入れるだけです。
苗は傷んだり虫がついているものは極力避けましょう。
容器には、ボウフラ対策のためにも、
メダカや金魚を入れると良いです。
見た感じもなかなか風情があり気持ちの良い光景です。
・水やり
常に水のある場所で育てるので、水やりの必要はありません。
ただし、水に動きがないので、ボウフラが湧いたりすることがあります。
7〜10に1回くらいのペースで、水を入れ替える方がいいでしょう。
・耐寒性
ホテイアオイの耐寒温度は5℃程度と言われています。
バケツなどに水を張った状態で、数株浮かべ、
日当たりの良い軒下や室内で越冬させることができます。
ただし、越冬の手間を考えると、寒くなって枯れてしまったら、
一年草と割り切って翌年にまた新しい苗を購入するのも1つの方法です。
・施肥
肥料を与える必要はほぼありません。
肥料を与えると巨大化したり、爆発的に株が増えたりするので、
基本的には与えないようにします。
・増やし方
日当たりの良い場所で育てるだけで、
比較的簡単に株は増えていきます。
どちらかというと、増えすぎることの方が多いです。
ホテイアオイの株から、ストロン(匍匐茎)という、
ランナーのような細長い茎を伸ばして子株ができ、
さらにその子株からストロンが出てというように、
どんどん増えていきます。
ストロンの先から伸びた株に葉がでたら、
株分けを行います。

子供の頃、ホテイアオイが浮いているのが不思議でした

美しい花を咲かせます
■病害虫
アブラムシが発生することがあります。
発生した場合は、薬剤などで防除します。
しかし、ホテイアオイを入れている容器に、
メダカなどの生物を一緒に飼育している場合、
薬剤を使うことはできません。
とれる範囲で、粘着テープなどで捕殺しましょう。
■処分時の注意
ホテイアオイが増えすぎたり、必要なくなった場合に、
安易に他の池などに捨てたりしないようにしましょう。
ホテイアオイは非常に繁殖力が旺盛で、
世界中でも帰化している場所がいくつもあり、
「公害雑草」「青い悪魔」と呼ばれるほどです。
ホテイアオイが増えることで、水面が覆われて、
水上輸送や漁業などの妨げになる他、
水中に日光が届かず、他の水草の生育に影響が出たり、
その水草を住み家にしている魚などにも影響が出始め、
生態系が崩れる可能性があります。
現在、環境省が出している要注意外来生物リストにも、
ホテイアオイの名が挙がっています。
処分する時には、近くの池などに捨てずに、
生ごみなどとして、自治体の規則に沿って処分しましょう。
まったく逆に、ホテイアオイは水質を浄化する作用があり、
藻の発生を抑え光合成能力もたいへん高く、
環境破壊に対して効果的植物とも評価されています。
■参考
・ホテイアオイの増やし方
・ホテイアオイ 花を咲かせるには?
・ホテイアオイの越冬
>>水生植物の種類をもっと見てみる
(2009.07.25初版、2014.06.14改訂)
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