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フラクトオリゴ糖の甘みがあるものの低カロリーな健康食
ヤーコン(yacon)はサツマイモに似た形をしていますが、
「土のナシ(梨)」とも言われるほどサクサクした食感が特徴で、
加熱調理はもちろん、生でも食べることができます。
アンデス原産のキク科の多年草です。
ヤーコンは乾燥にとても強く少ない肥料でも元気に栽培でき、
草丈は1メートル50cmまで成長します。
丈夫でよく育ち、植え付けたらほぼ放任栽培で大丈夫なので、
初心者でも簡単に栽培できます。
ヤーコンはサツマイモに似た形をしていますが、
塊根の色は、白、黄、紫、ピンク、斑など様々な品種があります。
■ヤーコンの効用と利用方法
ヤーコンは、機能性食品として注目され、
フラクトオリゴ糖、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富です。
腸内のビフィズス菌を増やし整腸作用があります。
血中総コレステロール・中性脂肪・血糖値・血圧を低下させる効果も高いです。
ヤーコンの葉や茎は、しっかり陰干しして揉み崩して、
好みの量でお茶を作ります。
ヤーコンの芋は、サラダや漬物、すりおろしてジュース、
など生で食べるのが、おいしく健康的です。
さらに、キンピラや天婦羅でも美味しく食べることができます。
お菓子作りをするかたは、サツマイモのように扱うと、
美味なお菓子ができます。

花も元気がある黄色でかわいい雰囲気です
■栽培管理
ヤーコンの発芽適温、生育適温はともに15〜23℃で、
冷涼な気候を好みます。
・植え付け適期
植え付け適期は、暖地・中間地が3月〜4月上旬、
寒冷地が4月中旬〜5月上旬です。
・畑の準備
植え付けの1週間前までに、1uあたり堆肥2〜3kg、
化成肥料100g、熔リン50gを混ぜ込み、
深さ20cmほどまでよく耕し、幅100〜120cm、
高さ30cm程度の畝を立てます。
畝幅は広いほうが、収量が上がります。
植え付け前、土が乾いているようなら、
たっぷりと水やりをし、土を湿らせておきます。
・植え付け
ヤーコンはタネイモか苗を植え付けます。
1条で、株間60〜70cm、深さ5〜10cmで植え付けます。
タネイモにはたくさんの芽がついているので、
芽を含んで10〜20g程度になるよう、
切り分けてから植え付けます。
生育初期の除草が面倒な方は、黒マルチをしくと
除草の手間が省けます。
マルチは熱がこもるので、梅雨があけたら除去します。
・追肥と土寄せ
本葉6枚のころ、追肥を施します。
1uあたり30〜50gの化成肥料を施します。
生育が思わしくない場合は、
本葉8〜10枚の頃に2回目の追肥を施しますが、
気温が25℃を超えると、生育が停滞するので、
これを肥料不足と間違えないよう注意します。
追肥後は、軽く中耕し、土寄せします。
また、根草抑制や、倒伏防止のために、必要に応じて、
適宜土寄せをしてあげると良いでしょう。
・水やり
乾燥には比較的強いですが、真夏の乾燥期など、
乾燥が続くようなら、水やりをしてあげましょう。
過湿には弱いので注意します。
■収穫
10月以降、霜が降りる直前が収穫適期です。
地上部を刈り取り、スコップで、
イモを傷つけないよう注意しながら掘り上げます。
1〜2回霜にあたって葉が枯れ始めた頃が、
甘みが増し、おいしくなります。
■病害虫
病害虫の被害は少ないほうですが、
ヨトウムシが発生しやすいです。
見つけ次第捕殺します。
また、モグラによる地下部の食害もあります。


1.タネイモは芽をつけて適当な大きさに切り分けます
2.植え付け後、黒マルチを敷くと除草の手間が省けます
3.生育が思わしくない場合は、追肥を追加します
>>ヤーコンの品種と苗をもっと見てみる
(2013.11.29改訂)