パンジーも元気よく咲く季節です
3月に入ると、2月の凍えるような寒さから、少し暖かい日が続くようになります。
お天気の良い日は、ぽかぽかと暖かく、ガーデニング作業もはかどります。
植物にとっては厄介な害虫も外に出てくるようになる季節です。
植物を健全に育てるために、できることを考え、
今年も良い花を咲かせ、おいしい野菜を収穫できるように頑張りましょう。
[3月のガーデニング]
■防寒具の取り外し
寒風や霜を避けるために設置していた、風よけや霜よけの防寒具を取り外します。
3月になって気温が上がってくると、植物たちは芽をふきはじめます。
この時に防寒具をつけたままにしていると、
防寒具内の芽が大きく育ちすぎてしまうことがあります。
大きく育った芽は、急に防寒具をはずすと、
防寒をしていた時との温度差で傷むことがあります。
ある程度気温が上がったら、
外気の空気に触れさせた方が、丈夫な芽を育てることができます。

ガーデンシクラメンも嬉しそうに花芽を上げています
■花の世話―花ガラ摘み、枯れ葉取り
秋から植えている、パンジーやビオラ、プリムラ、ガーデンシクラメンなどは、
暖かくなるとともに、花数も増えてきます。
寒い間も花を咲かせ続けますが、やはり数は少ないものです。
それがだんだんと気温が上がってくるにしたがって、花数を増やしていきます。
咲き終わった花を株につけたままにしていると、余計な体力を消耗させます。
また、種のつきやすい品種の場合、花ガラを放置すると、
すぐに種を作ってしまい、急激に体力を消耗して枯れることもあります。
できれば毎日、庭を見回るついでに、咲き終わった花を摘み取ります。
花ガラを摘む時は、ビオラなどの花茎が細いものは、
爪で軽く挟むようにするだけで、摘み取ることができます。
茎の硬いものは、ハサミを使っても構いません。
ガーデンシクラメンは、花茎の塊茎に近い部分を指でつまみ、
ひねるようにすると、意外と簡単に摘めます。
ガーデンシクラメンの場合は、病気感染の恐れがあるため、
ハサミを使わずに摘み取った方が安心です。
こまめに花ガラを摘み、枯れ葉も取り除くことで、
余計な体力を消耗させず、キレイな株を保ちます。

乱れ咲く、原種シクラメン
■株分け、挿し木
宿根草やハーブなどは、株分けの季節です。
寒さに強いタイプの植物で、開花期でなければ、株分けが可能です。
ハーブの場合、ミントのように地上部が枯れていてもも、株分けは可能です。
植物が育っているエリアを、一回り外から掘り上げ、
軽く土を落として根の状態を確認します。
傷んでいる根があれば取り除き、芽をつけて株分けを行います。
手で株が割れるのであれば、そのまま手で割って構いません。
根が硬く、手で割れない場合は、ナイフやハサミなどを使って株を分けましょう。
また、庭木や果樹の中には剪定できるものが多数あります。
この時期から挿し木が可能な品種も多いので、挿し木にチャレンジしてみましょう。
今育てているものが枯れてしまった時、代替株として使えます。
もし新しい株が必要でない場合も、色々な庭木を挿し木してみることで、
挿し木に慣れることができるので、ぜひチャレンジしてみてください。
テッポウユリが発芽しています

木子からも発根
■庭木の剪定
3月は庭木や果樹の多くが剪定可能な時期です。
けれど、種類によって剪定できる度合いが違います。
アジサイやセンリョウ、ナンテンは、枝を更新する強剪定が可能になります。
けれど、アジサイの場合、すべての枝を切ってしまうと、
花がまったく咲かなくなってしまうため、
更新が不要な場合は強剪定をする必要がありません。
育てている庭木の詳しい剪定方法を、あらかじめ調べておきましょう。
・弱剪定
オリーブ、カキ、カツラ、キンカン、キンモクセイ、ケヤキ、サザンカ、
サンショウ、シマトネリコ、ハナミズキなど
・強剪定
アジサイ(更新)、イヌツゲ、コニファー、サルスベリ、シラカシ、
センリョウ(更新)、ナンテン(更新)、フジ
ミズナのサラダ、シャキシャキ感は家庭菜園ならでは!

アサツキで冷奴、とっても新鮮でおいしいです
■庭木、果樹の植え付け
3月は、庭木や果樹の植え付けにも適している時期です。
庭木は、落葉樹は3月上旬、常緑樹は3月下旬以降に植え付けが可能です。
常緑樹は落葉樹よりも耐寒性が弱いものが多いため、
できるだけ暖かくなってから植え付けた方が、失敗が減ります。
果樹の場合も同じで、常緑の柑橘類などは、
3月植え付けの方が寒害を受ける心配がないのでお勧めします。
ただし、これもあくまでも植え付けに適しているものが多い時期というだけです。
3月の植え付けが難しいものもあるので、
育てたい庭木や果樹の植え付け時期は、チェックしておきましょう。

ジャガイモ、芽出し中。キタアカリ、インカのめざめ、デストロイヤーの3種

芽出し30日で、植え付けです
■種まき
3月になると、種まきができる植物がぐんと増えます。
花に限らず、野菜やハーブの種まきも可能になるので、種から育ててみましょう。
・花
キンギョソウ、アリッサム、カスミソウ、ナデシコ、ペチュニア、トルコギキョウなど
・野菜
シシトウ、ホウレンソウ、ニンジン、ジャガイモ、カブ、ダイコン、
キュウリ、トマト、ナスなど
・ハーブ
チャイブ、イタリアンパセリ、ルッコラ、レモンバーム、オレガノ、ウォータークレスなど

スープセロリ、パセリを種まきしました
■植え付け
3月はお店に苗がたくさん並び始める時期でもあります。
色とりどりの苗が並んでいると、ガーデニング作業もうきうきしてきます。
けれど、中にはまだ植え付けには早い苗が並んでいることもあります。
植え付け可能な植物を覚えておきましょう。
・花
アリッサム、ノースポール、デージー、マーガレット、オステオスペルマムなど
・野菜
アスパラガス、長ネギ、ミョウガなど
・ハーブ
セージ、タイム、ラベンダー、ミント、カモミールなど
・球根
グラジオラス、ダリア、サンダーソニア、アマリリスなど

ビオラとアリッサム、もうアブラムシに好かれています
■害虫防除
気温が上がってくると、どうしても害虫が発生しやすくなります。
春の早い時期から発生しやすいのが、アブラムシです。
数が少ないうちなら、粘着テープで捕殺するだけで駆除することができます。
野菜やハーブ類など、口にするものは薬剤を使いたくない、
という場合は、こまめに見回りをしておきましょう。
草花や花木の場合は、予防としてオルトラン粒剤などを、
株まわりにまいておくのが効果的です。
今年、初めて咲いたクリスマスローズ
■その他の作業
・花壇、畑の整理
種の播き時や、苗の植え時がやってきた時、苗を購入してきた時に、
すぐ植え付けられるように、花壇や畑を整理しておきましょう。
枯れた植物は抜きとり、植わっていた場所の土を掘り上げてふるいにかけます。
中に残っていた根などを取り除いて、新しい培養土を入れたり、
再生した土などを入れて、減った分の土を足しておきます。
さらに必要であれば、肥料や苦土石灰を混ぜておきましょう。
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