ume1209.jpg
12月9日のウメ 愛媛県鬼北町


12月に入ると、残っていたウメの葉もすべて落ち、少し寂しい姿となります。
けれど、早咲き種であれば、12月初旬頃から花芽が膨らみ始めます。

開花の早い品種であれば、中旬に開花が確認されるほどです。
ウメの休眠はとても短く、動きが止まっている時間はほとんどありません。

ウメは、寒い時期であっても、花も根も動き生育しています。
12月のウメの手入れをご紹介していきます。 



[ウメの育て方 12月]


■基本の栽培管理

・ウメの状態
落葉して枝だけになってしまったウメも、よく見ると蕾がふくらみかけています。
早咲きの品種であれば、よく見ると花芽が膨らんでいるのが分かることが多いです。

遅咲きの品種は、のんびりと機会を待っているといったところです。
地上部は葉が落ちてしまうと、変化があまり見えないようになりますが、
土の中では根がゆっくりと動いています。

根が動いているということは、水分も養分も吸いあげています。
特に花芽が膨らみ始めている株は、水切れを起こさないように注意しましょう。 



ume0113.jpg
1月13日のウメ


・水やり
地植えにしているウメは、基本的に水やりは不要です。
ただ、半月以上雨が降っていない場合や、土が乾いているときは、水を与えます。

鉢植えのウメは、土の表面が乾いて白っぽくなってきたら、水を与えます。
鉢植えの方が寒さの影響を受けやすいので、夕方以降に水を与えるのは禁物です。

できれば9時〜11時くらいに水やりをしておくと、
気温の下がる夕方には余分な水が切れているのでお勧めです。

・追肥
地植えの場合は、11月に追肥をしていないのであれば、
今月の早いうちに追肥をしておきます。

鉢植えの場合は、追肥は不要です。

・剪定
鉢植えのウメは剪定不要です。
地植えにしているウメは、落葉後から12月中旬頃まで、軽い剪定が可能になります。

ただし、花芽のついた枝を剪定すると、どうしても花数が減ります。
できるだけ花数が多いままで楽しみたいという場合は、
剪定をせずに花を楽しみ、花が終わった3月頃に剪定するのが良いでしょう。


長い枝は先端に花芽がつきやすく、短枝についた蕾よりも開花が遅い傾向があります。
短枝についた蕾が先に開花し、それに続いて長い枝についた花が咲くため、
長く花を楽しむことができます。

花後に剪定を行う場合は、葉芽が膨らでくる前までに済ませるのがポイントです。
12月に剪定を行う場合は、見苦しい枝のみを切る程度にとどめておきましょう。



ume0313.jpg
ウメ、3月13日


・病害虫の予防
12月中旬に、石灰硫黄合剤を散布することができます。
石灰硫黄合剤は、カイガラムシや病気の発生が多い株には効果の高い薬剤です。

特に、黒星病にかかりやすくなっている株は、
このタイミングでの石灰硫黄合剤の散布は、かなりの効果が期待できます。

ただし、石灰硫黄合剤を散布すると、
ウメの周りの植物も汚れてしまうため、使わなくて済めばその方が良いです。 


黒星病は4月〜5月にベンレートなどの薬剤を散布して防除し、
カイガラムシは発生の多くなる夏場に防除しておくと、被害が少なくなり、
石灰硫黄合剤に頼り切りにならずに済みます。

ウメの周りに落ちている葉に害虫が隠れていたり、
ウメの枝に害虫の卵が付着していたりします。

放っておくと、春以降の害虫被害が大きくなるので、
12月のうちにキレイにしておきましょう。

落ち葉は掃除してすっきりさせ、枝などに卵がついている場合は、取り除いておきます。
>>ウメの病気|症状と対策
>>ウメの木の消毒は?


ume0415.jpg
ウメ4月15日


■その他の作業

・防寒
ウメは基本的に耐寒性がとても強い樹木です。
そのため、庭木として地植えにしている場合は、特別な防寒は必要ありません。

ただ、鉢植えや盆栽などは、容器に植えている分、
外気の影響を受けやすい状態となっています。

あまり寒い場所に置いていたり、寒風が吹きつけるような場所だと、
枝についている葉芽や花芽が傷んだり、せっかく膨らみかけた蕾が傷んだりします。

また開花中の株は、花が著しく傷んでしまうことがあります。
鉢の中の土が凍ると、土が膨張して植えている鉢が割れることもあり、
割れた鉢から根が露出し、気付いた時にはひどく傷み、手遅れのこともあります。

鉢のサイズが小さければ小さいほど、影響を受けやすいため、
盆栽など器が小さいものは、特に注意が必要です。

11月〜12月にかけ、本格的に寒くなり始めた頃、2回ほど霜に当てた後は、
鉢の中の土が凍らないようにしておく必要があります。

マイナス2度〜3度くらいまでに時々なるような温暖地であれば、
日当たりの良い軒下に置いておくだけでも、霜よけになります。

それよりも寒い地域では、簡易的な温室(無加温)のような場所に置くか、
暖房のついていない室内の窓辺に置くと良いでしょう。

・植え替え、植え付け、移植
鉢植えは植え替えの時期ではありませんが、
地植えにしているものであれば、植え付けはまだ可能です。

また、挿し木や種から育てているものは、
掘り上げて仮植えを早いうちに済ませておきましょう。


sasikiA.jpg
ウメの挿し木の方法


挿し木は、2月からスタートできます。
2月からは、休眠枝挿し、
6月〜7月に、緑枝挿しをします。
気に入った品種があれば増やしてみましょう。
>>ウメ 挿し木の方法


ume-bonsai.jpg
ウメの盆栽


・室内での楽しむ場合
鉢植えにしているウメが開花した場合、室内で観賞することができます。
室温の高い場所に置いていると、花がすぐに咲き進んでしまうため、
できるだけ涼しい場所に置いて楽しみます。

玄関など、隙間風が入って寒いくらいの場所の方が適しています。
ただし、夜間に土が凍ってしまうほどの場所では、花が傷むのでお勧めできません。

開花中は、日当たりがほとんどない場所でも置いておくことができるので、
玄関に置いてお客様を出迎えるのも素敵です。

室内に置いている間に土が乾いたら、一度戸外に出して水を与え、
余分な水が切れたら室内に戻します。

また、冬の室内は乾燥していることがあるので、霧吹きを使って、
時々株全体に霧吹きで水分を与えると、花も長持ちします。

■ウメの育て方 12月のポイント
1.蕾が膨らむ頃なので、水切れには注意します
2.葉がないうちに、株全体をくまなくチェックし、害虫の卵などを取り除いておきます
3.鉢植えにしているウメは、寒害にあわないよう、防寒しておきましょう 


■参考
・梅の木の育て方
・しだれ梅の育て方と剪定
・ウメ 咲かない理由は?
・ウメの木 実がなるまで
・ウメの木 実がならない理由は?
・ウメの木の消毒は?
・ウメ 挿し木の方法
・ウメの木の手入れ
・ウメの育て方 1月
・ウメの育て方 2月
・ウメの育て方 3月
・ウメの人工授粉
・ウメ 盆栽の育て方
・ウメ 苗木購入のコツ
・ウメ 種からの育て方
・ウメの肥料
・ウメ 鉢植えの育て方
・ウメの病気|症状と対策
・ウメの害虫|種類と対策
・ウメの摘果は?
・ウメ 品種の選び方
 カテゴリ
 タグ