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「短花柱花」は「たんかちゅうか」と読み、
ナス栽培でよく使われる言葉です


「短花柱花」は、実がならないわけではなく、
実がなりにくく、実がなっても販売規格の良い実があまり収穫できない、
農家にとっては死活問題につながる花形(かけい)の特徴を示すことばです。

どなたが名づけたかは分かりませんが、草勢判断のため、
花形の特徴と収量の関係をよく観察し、発見されたのだろうと思います。


[短花柱花とは?]


■「短花柱花」の類似語

雄しべの長さと雌しべの長さを比べ、

雄しべの長さが、雌しべの長さより短い花形を
「長花柱花(ちょうかちゅうか)」といいます。

雄しべの長さが、雌しべの長さと同じくらいの花形を
「中花柱花(ちゅうかちゅうか)」といいます。

雄しべの長さが、雌しべの長さより長い花形を
「短花柱花(たんかちゅうか)」といいます。


■3種の花形の特徴と環境条件の関連

ナスはユリのように葯全体が裂けて花粉が出ません。
ナスの花粉は、葯の先端から出ます。

もしナスの葯がユリの葯と同じように裂けたなら、
「単花柱花」という言葉は生まれなかったはずです。
*葯(やく)とは、雄しべ先端の花粉が入った袋


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・長花柱花の花形
雄しべの長さが、雌しべの長さより短く、
雄しべの先の葯の先端のさらに上部に雌しべがあります。
雄しべが葯の先端から花粉を出すと、自然と雌しべに花粉が付く構図になり、
自家受粉しやすくなります。

花の色は濃紫色をし、花の大きさは大きく、
株の栄養状態は良好で、葉も大きく勢いがあり、
土壌の水分量は多く、結果率=着果率が高くなります。


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・中花柱花の花形
雄しべの長さが、雌しべの長さと同じくらいの花形なので、
自家受粉は「長花柱花」に比べてしにくいですが、できないわけではありません。

しかし、長花柱花の花よりも受粉率は落ちてしまうことはたしかです。

花の色は紫色をし、花の大きさは中程度、
株の栄養状態はまあまあ良好で、
土壌の水分量は多くもなく少なくもなく、
結果率は中程度になります。


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・短花柱花の花形
雄しべの長さが、雌しべの長さより長い花形なので、
自家受粉は難しくなります。

花の色は淡紫色をし、花の大きさは小さく、
株の栄養状態は悪く葉も小さく、勢いがありません。
土壌の水分量は少なく、結果率は低くなります。
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短花柱花の図、雌しべが引っ込んでいる


■長花柱花の花を多くつけるには
ナスは、水分と栄養(肥料)がたいへん好きです。
両方とも切らさぬよう、花形をチェックしながら栽培しましょう。

■参考
・ナスの剪定|秋ナス収穫のために
・ナスの苗を植えたが元気がない枯れる理由は?
・ピーマン、ナス、トマトの実が落果し小さな穴があく理由は?
・ナスのプランター栽培
・ナスの追肥の方法
・ナスの育て方
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