
ダイコン栽培をして、いざ収穫して食べたら、
想像していたよりもおいしくないことがあります
生で野菜スティックにしたり、煮物にして楽しむダイコンは、
本来であればみずみずしく、甘みがあります。
辛みがあることもありますが、ほんのり辛みがある程度で、
辛くて食べられないというほどではないはずです。
ダイコンがおいしくないのには、
どのような理由があるのでしょうか。
■ダイコン栽培 おいしくない理由は?
・生理障害
夏ダイコンの栽培でよく起こる現象です。
生育中のホウ素欠乏による生理障害として、
辛みや苦みが強く出る場合があります。
これは土中の肥料成分が少ないということではなく、
ダイコン自体が、高温などの理由によって、
ホウ素を吸収できなくなっている状態が起こります。
ホウ素を施肥することで、症状を軽減できる場合もありますが、
できることなら、地温を下げてあげましょう。
地温を下げるためには、マルチ栽培が有効です。
マルチと聞くと、地温を上げる効果を思い浮かべますが、
マルチの種類によって、地温を上げたり下げたりすることができます。
地温を下げるためには、
ワラ・バークチップ・もみ殻・干し草などをマルチとして使います。
どれも園芸店やホームセンターで手に入るので、試してみてください。
ちなみに地温を上げるには、
黒や透明などの、ビニール製のマルチを使うのが良いです。
・種播きが遅れた
種蒔きの適期よりも遅く種を播くと、
十分に育つ前に、暑くなったり寒くなったりしてしまいます。
ダイコンの生育温度は、17〜20℃くらいとされています。
生育温度を外れてしまうと、ダイコンは大きくなれません。
肥大できずに、細いまま収穫を迎えたダイコンは、辛くなりがちです。
特に冬の場合は、適期から1週間遅れるだけでも、生育に大きな影響が出ます。
種袋に記載されている播き時を守るようにしましょう。

収穫適期と栽培日数を守ります
・収穫が遅れた
ダイコンが収穫適期に入っているのに、
収穫せずに放っておくと、スが入ってしまいます。
スが入ってしまったダイコンは、老化が始まっている状態なので、
味もどんどん落ちていってしまいます。
収穫して料理に使っても、苦みが出て食べずらく、
他の食品にまで味が移ってしまうこともあります。
水分もなくなり、パサパサでみずみずしさもなくなります。
こうなると、生でも煮ても食感が悪くおいしくなくなってしまいます。
収穫適期と栽培日数を守り、おいしいときに収穫するのが、
おいしいダイコンを収穫するコツです。
・土づくりが不十分
ダイコンは、根を深くまで伸ばして肥り育つ野菜です。
ダイコンは、根の先が生長点で、固い土や未熟な堆肥があると、
生長が遅れたり、根が曲がったり二股に分かれて伸びてしまいます。
この生育状態では、ダイコンは大きなストレスを感じ生長しているので、
味が落ち、苦みや辛みが出やすく、栄養成分も少なくなります。
ダイコン栽培では「大根十耕」という言葉があります。
これは、ダイコンを育てるなら、畑を10回くらい耕して、
石や土の塊など、ダイコンが根を伸ばすのに、
邪魔になるものは、排除しましょうという意味があります。
土を耕す時は、しっかりと深いところ(30cm以上)まで耕し、
ダイコンの根が伸びやすい環境を作ってあげましょう。
もしあまり深くまで耕せない場合は、
高畝にしたり、根が長く伸びないタイプの品種を選びます。

辛味大根
・品種選びを間違えた
ダイコンには様々な品種があります。
耐病性に優れたもの、暑さに強いもの、ミニサイズなど色々です。
中には、辛味ダイコンというものがあります。
名前の通り、大根おろしにすると辛みが引き立ち、
蕎麦などの薬味にすると格別です。
育てた大根がこの辛味ダイコンだった場合、
どのように育てても辛くなります。
また、辛いからと煮物などにしても、辛みが抜けずに残り、
辛みが苦みに変わることもあります。
栽培する時には、必ず品種の確認をして、
好み、環境や時期に合ったものを選ぶようにしましょう。
■参考
・大量のジャガイモを保存する方法
・大量のダイコン、収穫したダイコンを保存する方法
・ダイコンの栽培|初心者でもおいしく立派に育ちます
・ダイコンの育て方|プランターや容器でもおいしく栽培
*ダイコン栽培のことなら
>>ダイコン栽培.com