
ポインセチアは、春から秋は屋外、冬は室内で管理するため、
意外と病害虫が発生することが多いです
病害虫が発生すると、観賞価値が失われるだけでなく、
最悪は枯れてしますこともあるため、
こまめにチェックしておくことが大切です。
また、ポインセチアの病害虫のほとんどは、
風通しの悪い環境や過湿によって起こります。
ポインセチアにとって、過ごしやすい環境と整えることで、
病害虫の発生を抑えることもできるので、見直してみましょう。
[ポインセチアの病害虫]
■ポインセチアの害虫

・オンシツコナジラミ C)"Weisse-Fliege". Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.
1mmくらいの小さな白い虫がいたら、
オンシツコナジラミの可能性が高いです。
主に葉の裏や表について、ポインセチアの汁を吸います。
卵から成虫になり、産卵までのサイクルが早いため、
気付いた時には葉の裏にびっしりとついている場合もあります。
卵→幼虫→蛹→成虫までが約28日周期で、
成虫になってもあまり移動せず、発生してしばらく経った頃、
ポインセチアの葉の裏を見ると、卵から成虫まですべて発生していこともあります。
繁殖力が強く、数が増えればそれだけ汁を吸う量が増え、
ポインセチアの生育が衰えていきます。
さらにはオンシツコナジラミが媒介して、
病気にかかることもあるため、厄介です。
主な発生時期は4月〜10月頃で、寒い環境での発生は少ないですが、
気温が高くなっていると、徐々に発生しはじめます。
◎対策
特に室内のポインセチアでは外気よりも温度が高いため、発生しやすくなります。
オンシツコナジラミがついてしまった場合、専用の薬剤で防除しますが、
最近では薬剤に耐性がある場合も多く、薬剤が効かないこともあります。
薬剤に耐性がない場合でも、卵や蛹の状態だと薬剤が効かないため、
時期をずらして、数度にわたって薬剤を散布する必要があります。
一番の対策は、オンシツコナジラミがつかないようにすることです。
風通しの良い状態を保ち、異変があったらすぐに対処しましょう。

・カイガラムシ
白っぽい小さな塊が、枝などに張り付いている場合は、カイガラムシです。
カイガラムシにもたくさん種類があり、
張り付いたままじっとしているものや、
成虫になって歩き回るものなど様々です。
オンシツコナジラミと同じように、
ポインセチアの汁を吸い、株を弱らせます。
カイガラムシも病気を媒介することがある上に、
年中発生する可能性があるため、
時々枝などに異変がないかをチェックするようにします。
◎対策
ポインセチアにカイガラムシがついているのを見つけたら、
歯ブラシなどでこすって落として駆除します。
この時、ブラシでポインセチアの枝や葉を傷めないよう注意します。
専用の薬剤を使うこともできますが、成虫に効かないことがあります。
幼虫の段階であれば、オルトラン水和剤や、
アクテリック乳剤によって駆除することができます。

ポインセチアを購入するときも、元気で病害のない苗を選びます
■ポインセチアの病気
・すす病
葉や枝の表面が、すすで覆われたように黒くなる病気です。
葉などの表面がべったりと黒くなってくるので、
見ればすぐに分かります。
すす病にかかってしまうと、葉が黒くなり、
光合成ができなくなってしまいます。
光合成ができなくなった植物は、徐々に弱っていき、
最悪の場合は枯れてしまうこともあります。
◎対策
すす病の原因菌は、カビの一種なのですが、
オンシツコナジラミやカイガラムシなどの、
害虫が出した排泄物をエサとして繁殖します。
そのため、すす病を予防するには、
害虫を予防するのが一番の方法です。
・灰色カビ病
ポインセチアの花や葉、枝に褐色や灰色のカビが発生したら、灰色カビ病です。
風通しが悪いじめじめした状態で発生しやすく、
低温でも発生しやすいため、秋〜冬にかけてや、春に発生が多くなります。
◎対策
日照不足も発生原因のひとつで、長雨が続いた時などは要注意です。
できるだけ太陽の光に当て、過湿にならないようにしてください。
発生してしまった場合は、ダコニール1000など、
専用の薬剤を散布して防除します。

・根腐病
最初は、株の下の方の葉が黄色くなったり、
萎れたようになったりしていきます。
水切れの症状とも似ているため、
症状が出た時に、頻繁に水を与えてしまうと、逆効果です。
葉の色が黄変するなどの症状が出た時には、
根は変色し、傷んだようになっていることがほとんどです。
さらに症状が進むと、地際の枝までもが、褐色に変色してしまい、
その後枯れてしまいます。
◎対策
原因は大半が、水はけの悪い土に植えているなど、
過湿の状態になっていることです。
できるだけ水はけの良い土を使い、
土が湿っているうちは水を与えなず苗を丈夫に育てます。
生育期であれば、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、
休眠期である冬は、葉が少ししんなりした頃に、
たっぷりと水を与えるようにします。
根腐病は、発生してしまうと防除が難しくなるため、
できるだけ発生しなしように努めましょう。
・苞枯病
苞とは、ポインセチアの赤や白などの花びらのように見える部分のことです。
この部分は、実は花びらではなく、苞葉と呼ばれる葉です。
本来の花は、色づいた苞葉の中心にある、小さなつぶつぶの部分です。
苞枯病は、この苞葉の縁に、暗褐色の病斑ができる病気です。
◎対策
病斑は不整形で、湿気が高い状態だと、病斑にカビが生えます。
その場合は、ポリオキシンなどの殺菌剤を散布し、様子を見ましょう。
■参考
◎ポインセチアの育て方と越冬方法
・ポインセチア 寄せ植えを楽しもう♪
・ポインセチアの種類と特徴
・ポインセチア 長持ちのコツ
・ポインセチアの葉が落ちる理由は?
・ポインセチアの挿し木の方法
・ポインセチアの植え替えは?
・ガーデンポインセチア登場|寒さに強いので寄せ植えにも
・ポインセチア しおれる理由は?
・ポインセチアの短日処理の方法
・ポインセチアの手入れは?
・ポインセチア 元気がない
・ポインセチア 冬の管理
・ポインセチア 春の管理
・ポインセチア 夏の管理
・ポインセチアの剪定
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