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菜の花畑


早春になると、スーパーには菜の花や菜花(ナバナ)、
という札がつけられた葉野菜が並ぶようになります。

どちらも同じような時期に、同じような見た目で、
同じような価格で売られていることが多く、
いったいどのような違いがあるのか、見ただけでは分かりません。

では、この2つには、どのような違いがあるのでしょうか。


■菜の花と菜花の違い

・菜の花とは
菜の花は、もともとは「油菜の花」を縮めたもので、
現在ではアブラナやセイヨウアブラナを指すことが多いようです。

さらに、アブラナ科アブラナ属の花のことを指すこともあります。
その場合、用途は食用だけに限らず、観賞用の切り花などにも使われます。

本来の意味である油菜だけではなく、
最近ではアブラナ属の食用の物の花蕾・茎・葉部分を指すこともあるようです。

アブラナ属には、チンゲンサイやハクサイ、カラシナ、
タカナ、カブ、キャベツなどが含まれるため、
これらがトウ立ちした時にできる花も、
菜の花と名前が付けられて販売されていることがあります。

ただし、食用を主な目的として育てられるアブラナに比べ、
上記のようなアブラナ属の野菜は、トウ立ちの時期が遅く、
1株から少量の花蕾しか収穫できません。

そのため、一般的なスーパーなどに流通することは少なく、
直売所などで少量のみ販売されていることが多いようです。


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ナバナ 冬華(トウカ)の種が人気です


・菜花(ナバナ)とは
菜花も、菜の花と同じく、アブラナ科の植物で、
花蕾・茎・葉部分を食用とするものを指す場合がほとんどです。

では何が違うかというと、その品種です。
菜の花は日本の在来系の品種を指しますが、
菜花は西洋系の品種を指します。

・味の違い
菜の花も菜花も、どちらも同じアブラナ科の植物の、
花蕾や若芽を食用とするため、ほんのりとした苦みと香りが特徴です。

あまり味の差はありませんが、西洋系の品種である菜花の方が、
苦みが抑えられていて、甘みが強いです。


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菜花の辛し和え


ただし、西洋系は葉茎が筋っぽくなったり硬くなりやすい性質があるため、
柔らかさを楽しみたい場合は、やはり菜の花が勝るでしょう。

どちらも春の訪れを知らせてくれるおいしい野菜です。
旬の時期に、食べ比べをしてみるのもおもしろいかもしれません。

■参考
・ナバナ 地植えの育て方
・ナバナ プランターの育て方
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