
マルチング (Mulching) とは、
畑や用土の表面を紙やフィルムで覆うことです
マルチを畝にかぶせることで、土から水分が抜けるを防いだり、
逆に余分な水分が土に入るのを防いだり、地温を上げることができます。
また水を与えた時や雨が降った時などに、泥が跳ね返って苗を汚すのを防ぎ、
泥から病原菌が苗に侵入するのを防ぐこともできます。
こちらでは、主にフィルムを使った、
マルチングの種類と方法をご紹介します。
[マルチング 種類と方法]
■マルチフィルムの種類
マルチには様々な種類があり、それぞれに特性があります。
育てる植物や季節によって使い分けましょう。
・透明フィルム
フィルムの中で地温を上げる力が一番強いフィルムです。
主に秋から春にかけての栽培に使用されることが多く、
植物の生育を促進してくれます。
ただし、真夏などの気温が高い時期に使用すると、
地温が上がり過ぎて植物が傷むので注意しましょう。

・黒色フィルム
黒いフィルムは光をほとんど通さないので、
かけた部分に雑草が生えるのを防いでくれます。
透明フィルムほどではありませんが、地温を上げる効果もあるので、
気温の低い時期に使用されることが多いフィルムです。
・緑色フィルム
地温を上げる効果が、透明フィルムと黒色フィルムの、
ちょうど中間くらいあります。
黒色フィルムほどではありませんが、
色つきフィルムのため雑草を抑制することができます。
透明フィルムと黒色フィルムの長所を活かしたフィルムなので便利です。

・有孔フィルム
種や苗の植え付けが簡単にできるように、
等間隔に丸い穴があいているフィルムです。
色は透明、黒色、緑色などがあり、それぞれの効果は上記の通りです。
色々な植物に対応できるように、穴と穴の間隔のバリエーションも豊富です。
丸く穴があいていることで、
水やりや追肥の際にビニールが破けにくいのも魅力です。
・シルバーマルチ
名前の通り、銀色のマルチです。
害虫の中でも特にアブラムシは光るものを嫌がる性質があるため、
このマルチをしておくことでアブラムシがつくのを予防することができます。
シルバーマルチにも穴あきタイプがあります。
・不織布
水分も光もそれなりに透過するので、
雑草防止や水分の侵入を防ぐことはできません。
地温を上げる効果も一番弱いですが、少しだけ地温を上げたい時や、
気温の高い時期などのマルチにぴったりです。
■マルチングのかけ方
1.畝が濡れた状態でマルチをかけるのが鉄則です。
マルチをかける前に畝を湿らせておきます。
2.畝がすっぽりかぶるようにマルチを広げ、
四方にマルチが余るように調整します。
3.畝にマルチをかぶせたら、マルチがピンと張るようにして、
四方に土をかぶせてマルチが飛ばないようにします。
4.穴あきマルチではない場合、種や苗を植え付ける場所に穴をあけます。
ナイフなどで×印にあけるか、ハサミを使って丸くあけましょう。
×印の方が簡単ですが、水や肥料を与える時にマルチを引っ張ると、
マルチが破れやすくなります。