
春の香りと美味しさです、長期に収穫が楽しめます
■ナバナ 栽培データ
英名・学名 rapeseed blossom・brassica rapa var. amplexicaulis
形態 一年草
原産地 日本
草丈/樹高 50cm〜60cm
開花期 11月〜4月
花色 黄色、白
栽培難易度(1〜5) 2
耐寒性 強い
耐暑性 普通
特性・用途 耐寒性が強い、初心者向き、収穫期が長い
ナバナ(菜花)とは、菜の花を改良し、
野菜として食用に改良された品種のことです。
花蕾(からい)と茎葉を食用とします。
早生から晩生までいろいろな品種があります。
最初のトウを摘み取ると、次々と側枝が生え、
ほろ苦い春の香りを長く楽しめます。
ナバナの品種は次のようなものが著名です。
・早生:春山、秋華、春雷
・晩生:冬華、花娘、花飾り
・中晩生:華の舞
・極晩生:花まつり
これらの品種を組み合わせて栽培すると、
11月から4月まで、ナバナの収穫ができます。

ナバナは、お浸しや辛し和え、スパゲティーにも合います
■ナバナ プランターの育て方
・栽培環境
基本的には、日当たりと風通しの良い場所を好みます。
日照がやや少ないと、生育スピードに差が出たり、
少し間延びしたように育つことがありますが、
最終的に花蕾の収量が減るだけで別段問題はありません。
あまりにも日当たりの悪い場所では、
色が褪せる、生育が悪い、花蕾ができない場合があるので、
できるだけ日当たりを確保するようにします。
冬の間は生育が緩慢ですが、
暖かくなってくると、どんどんと逞しく育ってきます。
葉も茎も大きくるので、風通しを良くし、
病害虫の被害を防ぎます。
・プランター
深さ20cm程度幅65pの標準プランターでも、
十分に育てることができます。
ナバナには和種と洋種があり、
それぞれ種まきの時期や適した株間が違います。
株間は15cm〜30cmほどの開きがあるため、
65cmプランターであれば、品種により3株〜5株育てられます。
株を大きく育てたい場合は、土量の多い、
深型のプランターを使うと生長が良くなります。
1株の大きさを大きくしたい時は、株間を少し広くとります。
反対に株間をやや狭くして密植気味にすると、
線の細い株に育ち、茎も葉も柔らかくなります。
・種まき
ナバナの種まきは、8月中旬〜10月頃と適期が長いですが、
品種によって違ってきます。
種袋に種まきの適期が記載されているので、
よく確認しておくようにしましょう。
一般的には、早生種は早播きが多く、
中生・晩生は9月以降が多いです。
種まきをする前に、まずはプランターの準備をします。
プランターの底が見えないくらいに鉢底石を入れ、
その上から野菜用の培養土を入れます。
培養土はプランターの縁から2cm〜3cmほど下まで入れ、
ウォータースペースを作ります。
*ウォータースペースとは、プランター・鉢の縁から、約2〜3pほどの位置で、
水やりの時に用土が流れ出ないによう、水を溜めるスペース。
培養土を平らにならしたら、播き穴を作ります。
ペットボトルのフタなどで5mmほどの深さの播き穴をあけます。
株間は品種によって違い、だいたい15cm〜30cmです。
株間についても種袋に記載されているので、確認しておきましょう。
そこにナバナの種を4粒〜5粒、重ならないように置いて、
上から土をかぶせて軽く手で叩いておきます。
種まきが終わったら、最後にたっぷりと水を与えておきましょう。
間引きつつ育てていきます
・間引き
発芽がそろってきたら、間引きを開始します。
本葉が5枚〜6枚になるまでに、
1か所につき1株になるように間引きをします。
間引く時は、生育の悪いものを間引いていき、
生育のよいものを残すようにします。
芽を抜こうとすると他の芽もつられて抜ける場合、
無理に引き抜かずに、ハサミなどで地際で切ってもかまいません。
・水やり
苗が小さいうちは水切れしてしまうと、
すぐにしおれたようになってしまうので注意が必要です。
だんだんと寒くなってくると、土も乾燥しにくくなってきますが、
土が乾いていたら水を与えるようにします。
暖かくなり、生育スピードが上がると、吸水力も強くなります。
毎日土の状態をチェックし、乾いていたら水をたっぷり与えます。
・肥料
ナバナは生育期間が6〜7ヶ月と長期にわたるため、
春から収穫が始まる品種は、2月中旬頃から追肥を開始します。
真冬の間は、寒さに強いナバナといえども、
生育は止まっている状態なので、追肥の必要はありません。
化成肥料を与える場合は、ゆっくりと効く緩効性の肥料を与えます。
液体肥料の場合は、1週間に1回のペースで規定通りの薄めて与えます。
11月から収穫が始まる品種は、収穫が始まったら追肥を開始します。
緩効性の化成肥料を与える場合は、
1か月〜2か月に1回のペースで与えましょう。
液体肥料を与える場合は、1週間に1回のペースで与えるようにします。
肥料切れを起こすと、収穫後の側枝の育ちが悪くなり、
収量が格段に減ってしまいます。

花が開かないうちに収穫します
・収穫
最初の花蕾が見えたら、収穫開始です。
和種の場合は、花蕾から10cm〜15cmほど茎をつけて収穫します。
洋種の場合は、花蕾から7cm〜8cmほど茎をつけて収穫します。
収穫はできるだけ蕾が開かないうちにすると美味です。
最初の収穫以降は、伸びた側枝から、
また花蕾ができるので、最初と同様に収穫を繰り返します。
■病害虫
アブラナ科の植物なので、害虫に狙われやすいです。
種をまいた後、すぐに防虫ネットや寒冷紗で、
プランターごと覆っておくようにしましょう。
>>秋まき野菜 秋植え野菜の栽培