ニラを作っておくと料理や汁物に便利です
■ニラ 栽培データ
英名・学名 oriental garlic・allium tuberosum rottler ex spreng.
形態 多年草
原産地 中国西部
草丈/樹高 20cm〜40cm
開花期 8月〜9月
花色 白
栽培難易度(1〜5) 2
耐寒性 強い
耐暑性 普通
特性・用途 耐寒性が強い、初心者向き
■ニラ 地植えの育て方
・栽培環境
ニラは日当たりが良く、風通しも良い場所で育てます。
基本的には日当たりの良い場所を好みますが、
半日陰程度の日照があれば育てることが可能です。
あまりにも日当たりが悪い場所では、
葉の色が悪くなったり、生育が鈍ることがあります。
過乾燥と過湿に注意すれば、
ニラは暑さにも寒さにも強いので育てやすい野菜です。
種も採取できます C)季節の花300
・種まき
ニラは種からでも容易に育てることができますが、
直播きよりは、プランターなどで育苗してから定植する方法が良いです。
ニラの種まきは、年に2回可能です。
春なら3月、秋なら9月が種まきの適期です。
まずはプランターや水抜き穴をあけた発泡スチロールなど、
育苗する容器に鉢底石を薄く敷き、その上から種まき用土を入れます。
土を平らにならしたら、
条間が10cmになるように深さ1cmの播き溝を作ります。
播き溝に1cm間隔に種を置き、土をかぶせます。
表面を軽く手の平で叩いてなじませたら、水をたっぷりと与えます。
水を与える時は、種が流れないよう、そっと与えるようにします。
・間引き
10日〜2週間ほどすると、芽が出そろいます。
その後、乾燥しすぎないように管理し、
草丈が5cmほどになったら間引きを行います。
苗の間隔が2cmくらいになるように、
育ちの悪いものを間引くようにします。
間引いたものも、汁の実などにして食べることができます。
・土作り
苗が育ち、植え付けられるようになる2週間ほど前に、
定植場所の土作りをしておきましょう。
植え付ける場所を20cmくらいの深さに掘り、よく耕します。
耕した土に、1uあたり堆肥を3kg、緩効性の化成肥料を50g、
苦土石灰を100g加えてよく混ぜておきます。
幅60cm、高さ10cmの畝を作ります。
畝の長さは、株間を20cmとって、
植え付けることを考慮して計算しておきましょう。
家でおいしい餃子やニラ玉、レバニラ炒めが食べたくてニラを育て始めました
・植え付け
春まきの場合は6月頃、
秋まきの場合は翌年の3月〜4月に定植することができます。
畝を作ったところに、株間が20cmになるように苗を植え付けます。
苗は1本ずつではなく、5本くらいを束にして一か所に植え付けます。
植え付けた後は、株元にたっぷりと水を与えておきましょう。
・水やり
種まきから発芽までは、土の表面が乾いていたら水を与えるようにします。
種をまいた後に土を乾燥させてしまうと、
種も乾いてしまって、なかなか発芽できなくなってしまいます。
発芽した後も、土の表面が乾いたら水を与えるようにします。
秋まきしたものは、冬の間は地上部がほとんどなくなりますが、
土が乾いているようであれば水を与えるようにします。
定植した後は、土が乾いたら水を与えるようにします。
夏場は土が乾燥しやすいので、毎日与えてもいいでしょう。
冬の間は気温も低く、乾燥もしにくいですが、
土が乾いているときには、与えるようにしましょう。
・肥料
育苗中は、本葉が2本〜4本くらいになった時に、一度追肥を行います。
定植後は、2か月に1回くらいのペースで追肥を行うようにします。
冬の間は地上部が枯れているため、追肥の必要はありません。
春になり、また芽が出始めたら2か月に1回のペースで追肥を行いましょう。
ニラは冬以外の季節は常に生育を続けます。
途中で肥料切れを起こすと、株が弱ったり生育が悪くなりやすいので、
追肥は忘れずに行いましょう。
・収穫
定植をしてから2か月後くらいから収穫を開始できます。
定植した1年目は株を充実させるため、収穫を控えることが多いですが、
様子を見て少しだけ収穫するのであれば、1年目からでも可能です。
1年目は葉も細く、株も若いため、
収穫しすぎて株の負担にならないように注意します。
2年目以降は何年も収穫が可能になるため、
十分に養生させてから収穫をスタートする方が安心です。
草丈が20cm〜30cmくらいになったら、
株元を3cm〜4cmほど残して刈り取ります。
株が疲れてしまわないようにするため、
できれば1株に対して1年間で収穫するのは、
3回〜5回程度にとどめるといいようです。
そうすると、ローテーションで収穫できるように、
株数を調整すると、真冬以外の季節なら、
常にニラを収穫することができるようになります。
収穫している間に、葉が細くなったり、
生育が鈍ったと感じたら、養生させるために収穫をストップします。
養生して元気を取り戻した球根からは、
また元の太さの葉が伸びてくるようになります。
ニラの花は、可憐で美しいです
・花芽摘み
8月〜9月頃、株の中から花茎が伸びてきて花を咲かせます。
ニラの花は、花茎の先に小さな白い小花を散らしたように咲くので、
とてもかわいらしく観賞価値もあります。
ただし、花茎をつけたまま咲かせてしまうと、株が疲れてしまします。
花が咲きかけたら、花茎の付け根から切り取り、
切り花として楽しむようにしましょう。
・増やし方
株分けで増やすのが一般的です。
植え付けてから3年〜4年ほど経つと、地下では球根が増えています。
そのままにしておくと、込み過ぎて生育が悪くなるので、
2年〜3年に1回は株分けをしておくようにしましょう。
3月〜4月か9月〜10月に株分けが可能になります。
一度土から掘り上げ、丁寧に土を落とすと、
球根がいくつかに分かれているのが見えるようになります。
球根を1つずつに分けたら、また5本ほどを束にして定植しなおします。
・冬越し
ニラは耐寒性が強く、雪の積もる地域でも屋外での越冬が可能です。
それでもきちんと冬越しができるよう、寒さ対策をしておきましょう。
土が凍ると中の球根や根が傷むことがあるので、
地上部のなくなったニラの上にワラや堆肥などをかぶせておきましょう。
このようなマルチングをするだけでもずいぶんと違いが出ます。
■病害虫
あまり病害虫にかかることはありません。
>>ニラ プランター 育て方
(2015.08.26改訂)