
バジルを標準プランターに直まきした場合、3〜4株くらいに間引きます
■バジル 栽培データ
英名・学名 basil・ocimum basilicum L.
形態 多年草(日本では一年草扱い)
原産地 インド、熱帯アジア
草丈/樹高 60cm〜90cm
開花期 7月〜11月
花色 白
栽培難易度(1〜5) 2
耐寒性 弱い
耐暑性 普通
特性・用途 初心者向き、香りが良い、食べられる
■バジル プランターの育て方
・栽培環境
バジルは風通しがよく、日当たりの良い場所を好みます。
けれど、半日陰程度の場所であれば、多少徒長しますが、
収穫して楽しむ分には問題ありません。
あまり日当たりが悪いと、葉の色が悪くなったり、
病害虫に侵されやすくなるので注意が必要です。
・プランター
バジルはプランターでも十分育てることができます。
深さが15cm以上ある、長さが65cmほどの標準的なプランターの場合、
3株〜4株ほど育てることができます。
株間は20cmです。
・種から育てる
バジルは種からでも育てることができます。
育苗してから定植する方法と、直播きをして育てる方法がありますが、
ポット上げなどの手間を考えれば、直播きの方がおすすめです。
・種まき
バジルを育てるプランターを準備します。
プランターの底が隠れる程度に鉢底石を敷きます。
その上から縁から2cm〜3cmほど下まで用土を入れます。
用土は市販されている野菜用培養土でもいいですし、
ハーブ用として売られているものを使っても構いません。
プランターの端から15cmくらいのところに、
最初に種を3粒〜5粒ほど少し間隔をあけて置き、
2つ目からは20cm間隔で種を3粒〜5粒ずつ置いていきます。
バジルの種は光を好むため、播き穴はあけず、
種を置いた上から薄く土をかける程度にします。
種まきが終わったら、用土が湿るように水を与えます。
この時、強い水流で水を与えてしまうと、
バジルの小さな種が流れてしまうことがあります。
弱い水流で水を与えるか、プランターごと水につけ、
底面給水させるようにしましょう。
・水やりと間引き
発芽するまでは、用土が乾燥しないように注意します。
心配であれば、毎日底面給水をしても構いません。
ただし、水につけっぱなしにしておくと、
過湿により種にカビがはえることがあるので、
土を湿らせた後は、水につけたままにしないようにしましょう。
種まきから2週間ほどすると、芽が出てきます。
発芽が揃ってからも、まだまだバジルは小さいので、
乾燥しないように注意します。

バジルの発芽(もっと種の間隔をあけましょう)
本葉が数枚になく程度に生長したら、
土の表面が乾いたらプランターの底から、
水が出てくるまでたっぷりと与えるようにします。
バジルは発芽が揃った時と、
葉同士が重なるようになったら間引きを行います。
発芽が揃ったら、生育の良いものを2つ残して、残りは地際で切ります。
無理に引き抜くと、残す株の根まで引きずられて抜けることがあるので、
地際で切る方法が安心です。
本葉が数枚になり、残った2株の葉が触れ合うほどになったら、
生育の良い方を残して間引きします。
間引きした芽や株も、もちろんバジルですので良い香りがします。
オムレツやサラダなどに入れて楽しみましょう。
間引いたバジルをハーブの寄せ植えに
・植え付け
種からではなく、苗から育てることも可能です。
まずはプランターの底が隠れる程度に鉢底石を敷き、培養土を入れます。
ポットに入ったままの苗を植え付ける、
予定の場所に仮置きし、間隔を確認します。
仮置きした場所にスコップなどで植え穴をあけ、
根鉢が崩れないようにポットから苗を抜いて植え穴に植え付けます。
深植えにも浅植えにもならないように植え付け、
プランターの底から水が流れるまでたっぷりと水を与えておきます。
・水やり
プランターの土の表面が乾いたら、
底から水が出てくるまでたっぷり与えるようにします。
夏になると気温が高くなり、
株も生長して水を吸い上げる力が強くなるので、乾きやすくなります。
朝に水を与えても、夕方に土が乾いているようであれば、
またたっぷり与えるようにします。
夏の暑い間は、水を与えるのはまだ涼しい朝のうちか、
気温の下がってくる夕方にしましょう。
日中に水を与えると、土が蒸れて枯れてしまうことがあります。
バジルは生長が早いので肥料を忘れずに
・肥料
青々としたバジルを長く収穫したいなら、やはり肥料は欠かせません。
ただし、必要以上に肥料を与えてしまうと、
肥料焼けを起こしたり、害虫がつきやすくなるので注意します。
・種から育てる場合
種まきの時点で、元肥入り培養土を使っているのであれば、
間引きをして1株になるまで追肥は不要です。
間引きが終わって1株になったら、化成肥料か液体肥料を与えます。
その後も化成肥料を与える場合は、
2週間〜3週間ごとに与えるようにします。
液体肥料を与える場合は、
7日〜10日ごとに水代わりに与えるようにしましょう。
・苗から育てる場合
苗を植え付けてから2週間ほどしたら、追肥を開始します。
与える肥料と頻度は、種から育てる場合と同じです。
・摘芯・整枝
・摘心
草丈が20cmほどになったら、摘芯を行います。
株の一番上にある生長点を摘むことで、
その下にある脇芽を伸ばすようになります。
脇芽を伸ばすことにより、枝の数が増え、葉の数が増えます。
摘芯をしないで育てることもできますが、
収量は摘心した場合よりも少なくなります。
・整枝
摘芯をした後、脇芽が育って収穫を繰り返していると、
枝数が増えすぎたり、枝が伸びすぎて風通しが悪くなることがあります。
風通しが悪くなると、病害虫に侵されやすくなるため、
整枝をして風通しをよくしておきましょう。
伸びすぎた枝を摘心し、不要な枝を間引くことで、
新しい脇芽が育つようになります。
これを繰り返すことで、栽培期間が長くなり、収穫できる量も増えます。

花穂は、早めに取り除きます
・花穂
バジルを育てていると、花穂が伸びてくることがあります。
そのまま花を咲かせてしまうと、
葉が硬くなってしまい、食味が悪くなってしまいます。
花穂が伸びてきたら、根本から切っておくようにしましょう。
・防虫対策
バジルはアブラムシや青虫など、
害虫にとても狙われやすいハーブです。
生食にすることの多いバジルだからこそ、
害虫はできるだけ避けたいものです。
とはいえ、むやみに薬剤を使用するのも気が引けます。
そんな時は、プランターごと防虫ネットをかぶせておくと、
簡単ですが防虫対策になります。
■参考
・バジルの育て方|暑さに強く挿し木で簡単に増やせる!
・バジル、タネまきからの育て方
・バジルの挿し木
・バジル 室内での育て方
・バジル 香りが薄い理由は?
・バジル 収穫と保存
・バジル 徒長する理由は?
・バジルの害虫