
花オクラは、トロロアオイとも呼ばれます、直径15cm〜30cmもの花
実を食べるオクラも、花も食べる花オクラも、
どちらもハイビスカスの仲間です。
そのため、花はとても美しく、観賞価値もあります。
特に花オクラは花がとても大きく、食用とされています。
花びらを刻むと、実と同じようにねばねばとしてくる花オクラ、
もし見かけたら手に取ってみてください。
[花オクラを食べる]
■花オクラの食べ方
花オクラは朝咲いて夕方にはしぼんでしまうため、
あまり市場には出回りません。
また、花びらが薄く繊細なため、
傷つきやすいのも出回りにくい理由の一つです。
育てて収穫したものや、うまく入手できた時には、
ぜひおいしくいただきましょう。
ここで紹介したレシピ以外にも、
花オクラは天ぷらや酢の物などにすることもできます。
・下処理
実際に花オクラを調理する前に、まずは下処理をしておきましょう。
下処理をしておくことで、調理しやすくなります。
1:花オクラをよく見ると、花びらの部分と、
その付け根にガクの部分があります。
このガクの部分には細かいトゲが生えているため、食べることはできません。
花びらとガクの境目に包丁を入れ、切り離しましょう。
2:ガクを切り離した後、花びらをそっと開きます。
付け根に近い部分に雌しべがついているので、
残らず取り除いて花びらだけにします。
3:花びらの表面に汚れがついていることがあるので、軽く洗います。
この時、乱暴に扱うとすぐに破れてしまうので、
優しく丁寧に扱うように注意します。
水を張ったボウルや洗い桶などにくぐらせるようにして、花びらを洗います。
洗った花びらをキッチンペーパーの上に丁寧に広げ、水気をふき取ります。
ここまでで下処理は終わりです。
・和え物
<材料>
下処理の終わった花オクラ………あるだけ
醤油やお好みのドレッシングなど………適量
<作り方>
1:下処理の終わった花オクラを細切りにします。
2:刻んだ花オクラをお好みのもので和えたら完成です。
花オクラはタンパクな味で、ほんのり甘みがあるので、
わさび醤油や和風ドレッシングなど、
どのようなものともよく合います。
・ベーコン巻き
<材料>
下処理の終わった花オクラ………あるだけ
ベーコン………1枚〜2枚
油………適量
<作り方>
1:下処理の終わった花オクラの花びらを、
一枚ずつくるくると巻いて棒状にします。
2:棒状にした花オクラを巻ける長さにベーコンを切ります。
3:棒状の花オクラにベーコンを巻いて、巻き終わりを楊枝で留めます。
4:フライパンに少量の油をひき、中火にかけます。
5:フライパンが温まったら、ベーコンを巻いた花オクラを焼きます。
全体が焼けたら完成です。

オクラの花、直径が5cm〜10cm
■花オクラとオクラの違い
花オクラとオクラは、同じオクラですが、可食部分が違います。
花を食べる花オクラと、実を食べるオクラでは、
どのような違いがあるのでしょうか。
・草丈
通常のオクラが大きく育っても100cmほどの草丈になるのに対し、
花オクラは100cm〜200cmとかなり草丈が高くなります。
普通のオクラ程度であれば、
強風に煽られない限り支柱の必要はありませんが、
花のオクラの場合は主軸がしっかりしているとはいえ、
育てる時には支柱が必要不可欠になります。
・花
オクラの花は、野菜の花の中でもトップクラスの美しさを誇ります。
花の色や形に差はありませんが、咲いた姿と大きさが全く違います。
普通のオクラの花は直径が5cm〜10cmほどで、
花びらは完全に開くことはなく、ろうと状になります。
それに対して花オクラの花は、15cm〜30cmにもなり、
花びらは完全に開くと平らになるほど開きます。
どちらも一日花で、午前中に咲いた花は夕方にはしぼんでしまいます。
普通のオクラの場合は、その後に実ができます。
しかし花オクラの場合は花を食べますので、
しぼんで花が落ちてしまう前に、収穫して楽しみましょう。

花オクラの実
・実
普通のオクラは、スーパーなどでもよく見かけるので、
よくご存知の方も多いでしょう。
細長くて、表面に短い産毛のようなものが生えています。
品種によって色が緑だったり赤だったり、
実の表面が五角形になっているものやつるっと丸いものなどがあります。
それに比べて、花オクラの実はずんぐりむっくりとしていて、
普通のオクラより短くて太い実をつけます。
表面には通常のオクラよりも太くて長い毛がびっしりと生えています。
普通のオクラも、収穫が遅れると実が繊維質になり、食味が悪くなりますが、
花オクラの実は若いうちでも繊維質でおいしくはありません。

オクラの実
・葉
普通のオクラの葉は、三つ葉を大きくしたような形をしていますが、
花オクラの葉は切れ込みが深く入るため、
細葉のもみじのような形をしています。
葉の形が独特で、一日花とはいえ花も美しいため、
観賞用としても花オクラには魅力があります。
■参考
・オクラの育て方|地温が高くなってから植え付けます
・オクラ プランターの育て方