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キュウリが美味しい季節です、
キュウリの上手な作り方をご紹介していきます。


・栽培環境

キュウリは風通しと日当たりの良い場所で育てるようにします。
葉が大きく、最盛期にはたくさん茂るので、
風通しが悪くなりがちになるので注意してください。

たくさんの実をつけるため、
肥料切れや水切れに気をつけて育てましょう。

・プランター
キュウリは根を広く浅くたくさん伸ばす性質があるため、
水切れに弱いところがあります。

プランターを選ぶ時は、土の量が多く入れられる、
野菜用の深型タイプを選ぶようにしましょう。
野菜用深型プランターは幅約70×奥行約40×高さ約26.3(50リットル)くらいです。

標準的なプランターサイズであれば、2株が目安になります。
*標準プランターは、幅約65×奥行約22×高さ約18.5(30リットル) 。


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キュウリの苗、良いものを選びましょう(画像は接ぎ木苗、1苗300円前後)


・苗
種からでも育てることはできますが、
育苗には加温が要り、期間が3か月もかかります。
初心者の方は苗を購入した方が、育苗の手間が省けるのでおすすめです。

また、キュウリも連作を嫌うウリ科の植物です。
ウリ科の植物を育てた土を、消毒せずにそのまま使うのは避け、
できれば新しい清潔な用土を使うようにしましょう。


少し値段が張りますが、病気に強くて実付きの良い、
接ぎ木苗もありますので、そちらもおすすめです。

苗を選ぶ時のポイントがいくつかあるので、
クリアできた苗を購入するようにしましょう。

・節と節の間が詰まっている
・本葉が3枚〜4枚ついている
・双葉が残っている
・葉の色が濃い
・害虫がついていない
・ポットの底穴から白い根が少し出ている


・植え付け
苗とプランターの準備が出来たら、次は植え付けです。

プランターの底が隠れる程度の鉢底石を入れ、
その上から培養土を入れます。

培養土は市販の野菜用培養土で充分ですが、
最近ではキュウリやゴーヤ専用の土なども販売されているので、
そちらを利用してもいいでしょう。

培養土はプランターの縁から2cm〜3cm下まで入れます。
一度植え付ける場所にポットごと苗を置き、植える場所を確認します。


スコップなどで根鉢がすっぽり入るくらいの植え穴をあけ、
苗を傷つけないように注意しながらポットをはずして、苗を植え付けます。

複数の苗を植え付ける時は、株間を30cmほどあけるようにしましょう。
植え付けが終わった後は、プランターの底から水が出てくるまで、
たっぷりと水やりをします。


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袋栽培や鉢栽培でも育ちます、3本の支柱をピラミッドのように立てると安定します


・水やり
植え付けてから2週間ほどの間は、
まだしっかり根付いていない状態なので、特に水切れに注意します。

土の表面が乾いていると感じたら、
プランターの底から水が出るまでたっぷりと水を与えます。

植え付けから2週間が経っても、水切れを起こさないように注意します。
特に気温が上がり、生育スピードが速くなってくると、
水を吸い上げる力も強くなります。

さらに実を次々につけるようになるため、
水分をとてもたくさん要求するようになります。
1日、1株で2リットルの水を吸うのだそうです。


朝、土の状態を確認して、表面が乾いていたら水をたっぷり与えます。
夕方、もう一度、土の状態を確認した時、土が乾いているようであれば、
またたっぷりと水やりします。

水を与える時は、まだ涼しい朝早い時間帯か、
涼しくなってくる夕方に与えるようにしましょう。

昼間は気温が高く、水を与えると、
根が傷んだり蒸れの原因になることがあるので、水やりは控えます。


・肥料
植え付け後、2週間が経過したら追肥を始めます。
キュウリは、生育が旺盛で、肥料も多く必要とします。

肥料は化成肥料と液体肥料の2種類がありますが、
どちらの肥料を与えるにしても、窒素・リン酸・カリが、
同等のものを与えるようにします。

化成肥料を与える場合は、2週間に1回くらいのペースで、
株元にぱらぱらとまくようにします。


液体肥料を与える場合は、1週間に1回くらいのペースで、
規定通りに薄めた液体肥料を、水代わりに与えます。

最盛期に入ると、実が次々とでき、
その分養分を必要とするようになります。

定期的に肥料を与えることによって、
肥料切れを防いで実付きを維持することができるので、
追肥は忘れず行いましょう。

・支柱・誘引
苗を植え付けてすぐの頃は、短い仮支柱をして、
風に煽られて苗が傷むのを防ぎましょう。

30cmくらいの棒を用意し、
植え付けた苗に対して斜めに挿します。
支柱と苗を紐などで結んでおきます。

その後、苗が生長して約20〜30cmになったら、本支柱を立てます。
支柱の立て方は色々あるので、育てるスペースなどによって、
最適な支柱を選ぶようにしましょう。

支柱とネットがセットになったものなどもあるので、
それを利用するのも良いでしょう。


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・直立式


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・合掌式


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・スクリーン仕立て

いずれの立て方をするにしても、実がつき始めると重さが増すため、
しっかりと崩れないように立てることが重要です。


また、キュウリは支柱をのぼるように自然につるを絡ませますが、
重さや風でつるが切れてしまうことがあります。
予備の支えとして、何か所かは紐などで支柱に誘引しておくと安心です。
>>キュウリ 支柱の組み方


・摘芯・整枝・摘葉
立てた支柱の高さまで親づるが伸びたら、先端を切って摘芯します。
親づるを摘芯することにより、子づるに養分が回り、実付きがよくなります。

キュウリは親づる、子づる、孫づると、
放置しているとどんどんつるの数を増やして繁茂してしまいます。

つるや葉を茂らせたいだけ茂らせてしまうと、
風通しが悪くなって病気の原因になりやすいです。

さらに花付きや実付きが悪くなることがあるので、
整枝が必要になってきます。

整枝と聞くと難しそうと思うかもしれませんが、
順序を間違えず、こまめにつるの整理を行えば、
特別難しいものではありません。

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キュウリの摘芯と整枝


1.親づるの5〜6節目くらいまでにつく子づるは全て摘み取る
2.親づるの7節目以降についた子づるは、
1節目に雌花がついて実がなるので、その先に2枚の葉をつけて摘芯する。
3.子づるは全て摘芯してしまうと、
樹勢が弱まって実付きが悪くなることがあるので、2〜3本は残して放任する。
4.子づるを摘芯した後に伸びてくる孫づるは1節目か2節目で摘芯する。



どの植物でも葉は大切な器官ですが、キュウリの場合、
茂りすぎると風通しが悪くなり、病害虫の原因になってしまいます。

葉が茂りすぎているなと感じたら、摘葉をしてすっきりさせます。
葉が重なって黄変していたり、
少し枯れたようになっているものを優先的に摘むようにします。

また、あまりたくさんの葉を一度に摘みすぎると、
株が弱ってしまうことがあるので、
1日に2枚〜3枚程度に止めるようにしておきましょう。


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風通しを良くすると病気にかかりにくいです


・収穫
最初にできた実は、少し小さいうちに収穫すると、
後の実が育ちやすくなります。

キュウリは次から次へと実ができるので、
実が若いうちにどんどん収穫していくようにします。

若いうちに収穫することで、
後に育つ実に養分を回せるようになります。


葉に隠れて巨大化するものもたまにあるので、
見逃さないよう注意しましょう。

■病害虫

・アブラムシ
葉の裏や付け根、新芽や花芽にアブラムシがつくことがあります。
放っておくとすぐに繁殖してしまうので、

見つけ次第粘着テープなどで捕殺するようにしましょう。

・うどん粉病
葉に白い粉をまぶしたようになることがあります。
これはカビの一種である菌が繁殖して出ている症状です。

風通しの悪い場所で起きやすいので、
つるや葉の整理をして風通しをよくしておきましょう。

■参考
・キュウリの摘芯と葉摘みのコツ
・キュウリが曲がる理由は?
・キュウリ、トマト、カボチャ うどんこ病 対策
・つる枯病の予防と対策  
・キュウリの育て方|ずらして植え付けて秋まで収穫!
・キュウリの病気
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