
ブドウをよく観察して枯れを防ぎましょう
■ブドウ 枯れる原因は?
1.水切れよるもの
夏の間は、ブドウの水を吸い上げる力が強くなります。
また、気温も高く、土が乾燥しやすい時期です。
鉢植えで育てていると、それだけ土の量が制限されていますので、
さらに乾燥しやすくなっています。
朝に水を与えても、夕方に土が乾いているようなら、
またたっぷりと水を与えるようにします。
地植えの場合でも、雨が何日も降らなかったり、
葉がしんなりして水切れの兆候が見られた場合には、
たっぷりと与えるようにしましょう。
実が育っている最中に水切れを起こしてしまうと、
そのまま実がしわしわになって枯れてしまうことがあります。
程度によっては戻ることもありますが、
そのまま落ちてしまうことの方が多いです。
実が落ちても、水やりをきちんと行うと株の状態が良くなります。
一度水切れで実が落ちても諦めず、水を与えてみましょう。
ただし、水を与えすぎるのは過湿になるので厳禁です。
2.病気によるもの
ブドウがかかりやすい病気には、
さび病・べと病・褐斑病などがありますが、
いずれも葉が黄変したり、斑点ができたりと特徴があります。
他にも、つるが割れたようになるつる割れ病や、
つるに斑点ができる黒とう病などもあります。
ブドウはありとあらゆる病気にかかる可能性があるため、
全てをできるだけ防除するためには、薬剤の散布が欠かせません。
すでに発病した場合、薬剤が効かない場合もあるので注意が必要です。
できるだけ病気にかからないようにするために、
まずは株を健康に育てることが重要です。
肥料過多、日照不足などに陥ると、株が軟弱に育ってしまい、
病害虫に侵されやすくなってしまいます。
また過湿の状態にすると、カビ系の病気にかかりやすくなります。
水切れが怖いからと、過湿の状態を続けていると、
いつの間にか病気にかかることがあるので注意します。

健康に育てて収穫したいですね
3.害虫よるもの
ブドウは害虫のつきやすい果樹でもあります。
害虫には、葉を食害するもの、汁を吸うもの、新芽を食うもの、
つるの中に入りこんで食害するものなどがいますが、
中でも厄介なのがつるの中に入りこんで食害するものです。
葉や新芽を食害するものも、被害が大きくなれば株が弱ったり、
実付きが悪くなったりするので良くはありません。
けれどこまめに葉などを見回ることで、
万が一害虫がついた場合でも被害を最小限に食い止めることは可能です。
それに対してつるの中に入りこんで食害する害虫は、
被害が大きくなってから気づくことが多いため厄介なのです。
代表的なもので、ブドウスカシバ・コウモリガ・カミキリムシがいます。
ブドウスカシバは、つるの中で越冬し、
5月〜6月に羽化してまた別の新梢に卵を産み付けます。
コウモリガは、幼虫が株元から内部に侵入して、中を食害します。
カミキリムシは、新梢・旧梢に関わらず卵を産み付けます。
防除するには、専用の薬剤が有効ですが、すでに被害が出ている場合は、
虫がいる場所に針金などを刺しこんで駆除するようにします。
害虫の被害にあったつるは、最悪枯死してしまうことがありますが、
株元から根までがきちんと生きてさえいれば、
養生して様子を見ているうちに新しく葉を伸ばすことがあります。
害虫の被害にあったからと諦めず、
きちんと駆除をした後、様子を見るようにしましょう。
*ブドウの害虫写真は、下記サイト様が詳しいです。
ブドウの害虫/奈良県公式ホームページ
http://www.pref.nara.jp/16487.htm
■参考
・ブドウ 実がならない理由は?
・ぶどうの育て方1、おいしい実をいっぱいつける
・ぶどうの育て方2、剪定、摘果と袋かけ
・ブドウの肥料は?
・ブドウ 実が腐ったようになる病気は?
・ブドウの仕立て方は?
・ブドウ 鉢植えの育て方