
前年〜今年に伸びた新しい枝を使うと発根しやすいです
■ローズマリーの挿し木
1.挿し木の時期
ローズマリーの挿し木を行うのであれば、
4月〜6月か9月〜10月がおすすめの時期です。
特に、春に挿し木を行えば、
寒い冬を迎える前に、ある程度伸びて株がしっかりします。
夏の間でも挿し木が行えないこともありませんが、
発根するまでの間に切り口が傷んでしまったり、
用土が乾燥しすぎるがあるので、失敗する確率がやや高くなります。
また、冬の間はなかなか発根せずに終わってしまうことが多いため、
挿し木には向かない季節です。
挿し穂は、長さ7cm〜10cmほどに切り、切り口をスパッと斜めに
2.挿し穂の作り方
挿し木をするために、まずは挿し穂を用意します。
よく伸びた親株を剪定した後に出た剪定枝を使っても良いですし、
挿し木をするために切っても問題ありません。
ローズマリーの完全に木質化してしまった古い枝ではなく、
前年〜今年に伸びた新しい枝を使うと成功率が上がります。
長さ7cm〜10cmほどに切り、切り口をスパッと斜めにしておきます。
用土に挿す分だけ、葉を手で取り除いておきます。
挿し穂を入れて1時間ほど水上げします
3.水上げ
用土に挿す部分がつかるだけ水を入れた瓶に、
挿し穂を入れて1時間ほど水上げを行います。
ミニプランターや鉢など、挿し木を行う容器に用土を入れ、
あらかじめ水で湿らせておきます。
4.木を挿す
ローズマリーの水上げをした挿し穂を、切り口が傷まないように、
前もって箸などで穴を開け、優しく用土に挿します。
挿し穂は垂直に挿します
5.挿し木の用土
ローズマリーの挿し木に使う用土は、
市販されている挿し木・種まき用用土でも、
小粒の赤玉土でも問題ありません。
ただし、土の酸性度はとても重要です。
ローズマリーはアルカリ性の土を好むため、
酸性や弱酸性に調整された培養土は、
アルカリ性にしておくと発根率が良くなります。
市販されている培養土であれば、
袋に土の酸性度が記載されていることが多いので確認します。
赤玉土は弱酸性ですので、調整すると良いです。
酸度を調整するために、苦土石灰を少量、用土に加え、よく混ぜます。
土の酸性度をローズマリーに合うように調整するだけでも、
挿し木の成功率がぐんと上がります。
6.発根したら
ローズマリーは、2〜4週間で発根します。
根が出てきて、地上部の葉が少し伸び始めてきたら、
時期にして4〜5週後に、1株ずつに分けて育てるようにします。
3号サイズくらいのポットや鉢から始め、根が張って狭くなったら、
ポットや鉢を大きくしていきます。
7.日当たりは?
ローズマリーはもともと日当たりの良い場所が好きですが、
半日陰でも生育することができます。
挿し木をしたものは、発根するまでは明るい日陰か、
午前中に少し日が当たる程度の場所で管理します。
地上部が伸び始めて、1株ずつに分けた後は、
半日陰で管理するようにしましょう。
その後、苗の状態まで育てて定植した後は、
通常と同じように日当たり〜半日陰で管理するようにします。
8.水管理
発根して、地上部の少し伸び始めるまでは、
あまり乾かないように管理します。
用土の種類や土の量にもよりますが、
土の表面が少し乾いたなと思ったら、水を与えるようにします。
1株ずつに分けた後は、土の表面が乾いたら水を与えるようにします。
定植した後は、通常と同じように管理して大丈夫です。

気に入った品種は、挿し木で増やしてみましょう
9.挿し木のコツ
挿し木は、必ず成功するわけではありません。
時期や環境により、10本挿しても1本しか成功しないこともあります。
最初は要領が分からず、うまくいかないこともあります。
挿し穂は複数用意しておき、挿したら動かさないよう注意します。
根が出たかどうか、始終根を観察していると発根しにくいです。
2週間以上過ぎて、新芽が展開してくれば発根しています。
また、失敗してもめげずにいろいろと試してみましょう。
■参考
・ローズマリーの育て方 詳細版
・クリスマスリース ローズマリーの作り方
・グランドカバー ハーブ 画像付き
・ローズマリー 枯れる理由は?
・ローズマリーの剪定は?
・ローズマリーのトピアリー
・ローズマリーの増やし方