
剪定と誘引で花芽の数も多くなります
■ナニワイバラの剪定は?
ナニワイバラの剪定は大きく分けて3回に分けられます。
◎1回目の剪定
1回目は、花ガラ切りです。
咲いた花をそのままにしておくと、
そのうち実ができることがあります。
ローズヒップ鑑賞を目的とするのであれば、
そのままにしていても構いません。
しかし、すべてに実をつけさせてしまうと、
株が疲れてしまって翌年の花付きが悪くなります。
花は傷み始めたらこまめに切るようにしましょう。

花ガラ切りをして株の負担を少なくします
◎2回目の剪定
2回目の剪定は、花後から7月頃までの間に行うようにします。
ナニワイバラはとてもシュートの出やすい品種です。
何年も育てている大株になると、
何十本もシュートが出ることがあるほどです。
すべてのシュートをそのまま冬まで育ててから剪定となると、
どこから手をつけていいのか分からなくなります。
出てくるシュートの中で、不要なものと残すものを決めて、
不要なものは根元から切るようにします。
残すシュートは直立にしていた方がよく伸びます。
枝がよく伸びれば、それだけ花をつける短い枝が出る芽が増えるので、
できるだけ直立するように、支柱などに誘引して育てるようにしましょう。
◎3回目の剪定
3回目の剪定は、他のバラと同様、12月〜3月の間に行います。
まず、たくさんある枝の中で、弱っている枝、細すぎる枝、
枯れてしまっている枝を根元から切ります。
次に残った枝の先端を、10cm〜20cmほど切り戻します。
あまり大きく切り戻すと、次のシーズンに花数が極端に減ってしまったり、
花が咲かなくなるので注意します。
剪定が終わったら、全体の誘引をし直して最後の剪定は終了です。
ナニワイバラは樹勢が強く、シュートもよく出るので剪定が難しく思われがちですが、
順を追って剪定を行えば、おのずと切るべき枝が分かります。
枝にはとても鋭いトゲがたくさんついていますので、
作業を行う時は必ず皮製の手袋などで保護するようにしましょう。

誘引のコツ
◎誘引のコツは?
ナニワイバラはつるバラの性質を持つため、
長く育った枝をそのまま直立に近い状態にしておくと、花数が減ってしまいます。
長く伸びた枝を水平に近い角度で誘引することにより、
枝についている芽から短い枝が発生し、その先に花をつけるようになります。
水平に誘引することで、芽の数の分だけ花が期待できるので、
直立させているよりも確実に花数は増えるはずです。

誘引することで花の位置も上部にきれいにまとまり見栄えがします
ナニワイバラはとても枝の伸びが良い品種なので、
毎年剪定をして枝の整理をした後は、一度誘引しているものをほどき、
再度誘引させるようにすると、枝と枝の間に隙間ができにくくなります。
■参考
・ナニワイバラの育て方
・サマースノー 育て方のコツ