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グラジオラス、色も模様も美しく楽しみですね


■グラジオラス 栽培データ

英名・学名 gladiolus・gladiolus tourn.ex l.
形態 多年草
原産地 アフリカ、南ヨーロッパ、西アジア
草丈/樹高  40cm〜150cm
開花期 6月〜10月
花色 白、赤、ピンク、黄、オレンジ、紫、青、緑、複色
栽培難易度(1〜5)  2
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
特性・用途  耐暑性がある、初心者向き



■グラジオラスの育て方

・栽培環境
風通しと日当たりの良い場所を好みます。

球根の大きさや植え込みの深さ、根張りに比べると、
地上部がとても高くなるので、強風で倒れることもあります。

倒伏すると球根や根ごと土の外に出てしまうこともあり、
最悪そのまま枯れてしまうこともあるので、
支柱を立てたりネットを張り、倒れないようにします。

・球根の選び方
グラジオラスの球根は、
小さな玉ねぎを少し平たくしたような形をしています。

凹みのある方が下で、少しとがっている方が上です。
球根を購入する時、大きいからといって良い球根とは限りません。

形が丸っこく、ずんぐりむっくりとしていて、
持ってみてずっしりと重みのある球根が良い球根です。

軽く押してみてぺこぺこと柔らかい球根は、
中が傷んでいたり病気の可能性があるので、避けるようにしましょう。

・植え付け
グラジオラスの植え付け適期は3月〜6月です。 

・地植え
地植えにする場合は、植え付ける場所をよく耕しておきます。
耕したところに、堆肥を1uあたり2kg、腐葉土を5〜7リットル加えてよく混ぜ、
植え付ける2週間前までに土作りを終わらせておくようにします。

グラジオラスは水はけと水もちの良い土を好みます。
土の水はけが悪い場合、赤玉土や川砂などを混ぜて調整しておきましょう。

複数の球根を植え付ける時は、球根の間を10cm〜15cmほどあけるようにし、
10cmくらいの深さに植え付けるようにします。


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地植えの球根の植え付け方


・鉢植え
鉢植えにする場合は、6号サイズの鉢に3球くらいが目安になります。
鉢穴が大きい場合は、鉢底ネットを敷き、
その上から鉢底が隠れる程度に鉢底石を敷きます。

その上に市販の草花用培養土を、鉢の縁から2cm〜3cmほど下まで入れます。
用土は草花用培養土でなく、球根植物専用のものを使ってもかまいません。

自分で土を配合する場合は、
中粒〜大粒の赤玉土7に腐葉土3をよく混ぜたものを使います。

深さ10p、球根の間を7cm〜10cm、あけるように植え付けましょう。
植え付けた後は、水をたっぷり与えておくようにします。


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地植えの球根の植え付け方


・水やり
グラジオラスは、過湿にならないよう注意して水を与えるようにします。
地植えであれば、降雨だけでももつことが多いですが、
花が咲く頃には気温も上がり、水の吸い上げが強く土の乾燥も早くなります。

雨が何日も降らなかったり、土がひび割れるほど乾燥したら、
水をたっぷりと与えるようにしましょう。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、
鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

夏の間は、朝に水を与えても夕方には乾いていることがあります。
その時は、夕方にも水を与えるようにしましょう。

水を与えるのは、朝の早い時間が涼しくなってきた夕方にします。
気温の高い日中に水を与えると、蒸れて球根が傷んでしまうことがあります。


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白も涼しげです


・肥料
グラジオラスは、痩せ地気味の場所でもよく育ちますので、
多肥にはしないようにします。

地植えの場合は、植え付けの時の元肥と、
花が終わった後のお礼肥を与える程度で充分です。

鉢植えの場合は、植え付ける時の元肥と、
月に1回くらいのペースで緩効性の化成肥料を与えます。
肥料は葉が茂っている間だけ与えるようにしましょう。

地植え、鉢植えに共通して、与える肥料は窒素が少なめで、
リン酸とカリが多めのものにします。

窒素分の多い肥料を与えると、
株が貧弱に育って病気にかかりやすくなります。

・支柱
気温が上がってくると、葉や花茎がどんどん伸びてきます。
矮性の品種であれば支柱が必要ないこともありますが、
100cmを超えるような品種の場合は支柱が必要になってきます。

花茎が伸びてきたら、150cm〜180cmくらいの支柱を立てましょう。
支柱を立てる時は、球根を傷めないよう、少し離れた場所に立てます。
紐などで支柱と花茎を結び、風が吹いても倒れないようにしておきます。


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つぼみのときもかわいい C)季節の花300


・掘り上げ
秋になり、葉が枯れてきたら掘り上げの時期です。
球根を傷つけないよう、葉や茎が伸びている場所より、
少し離れた場所からスコップを入れ、掘り上げます。

球根の周りについた土を丁寧に取り除き、日陰で乾燥させます。
充分乾燥させたら、葉や茎を取り除きます。

また、球根をよく見ると、古いぺしゃんこになった球根の上に、
新しい球根が重なっているのが分かります。

その周りには木子と呼ばれる球根の赤ちゃんがついていることもあります。
乾燥が充分であれば、古い球根も手で取り除くことができます。

新しい球根の周りについている木子も取り外し、別にしておきます。
新しい球根、取り外した木子それぞれを風通しの良いネットなどに入れ、
凍らない場所で保管するようにします。

翌年、また春になったら。
球根も木子も植え付けることができるようになります。


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模様のバリエーションも広いです


・増やし方
花の後にできる種でも増やすことはできますが、
種から育てると親株と違った花が咲くことがあるので、
一般的には球根で増やします。

球根は毎年古いものから新しいものに更新されますが、
新しい球根の周りには木子という小さな球根がくっついています。

これを球根と同じように土に植え付けて肥培することで、
花が咲くようになります。

木子を育てる時は、地植えよりも鉢やプランターの方が管理しやすいです。
植え付ける時の株間は3cm、深さは3cm〜5cmほどにします。

通常、1年〜2年ほど肥培すると花が咲くようになります。


■病害虫

・ウイルス病
モザイク病や首腐病など、
ウイルスが原因で起こる病気にかかることがあります。

グラジオラスは連作に少し弱いところがあるので、
できるだけ連作にならないように注意します。

鉢植えの場合は、毎年新しい土で植え付けると防ぐことができます。
また、窒素の多い肥料を与えていたり、
多肥の状態にするとかかりやすくなるので注意します。

・ハダニ
高温・乾燥の環境を好み、時々発生します。
グラジオラスの葉の表面に水をかけて葉水を時々与えるなどすると、
予防することができます。
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