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ウメの木は、手入れをするとわかりますが、奥が深いです


花ウメ(梅)の年間を通じての手入れと、
世話をするときに、気をつけたいことなど記していきます。


[ウメの木の手入れ]


■水やり

・鉢植え
土の表面が乾いたら水を与えるようにします。

水を与える時は、鉢底から水がしみ出てくるまでたっぷりと与えます。
秋〜春までは、気温も低く落葉しているため、あまり土は乾きません。

土の表面が乾いていても、中心はまだ湿気ている状態であることが多いので、
土の表面が乾いてから3日〜5日ほど経ってから水を与えるようにしましょう。

・地植え
植え付けて2年の間くらいは、あまり乾かないように注意します。
毎日水を与える必要はありませんが、
土が乾いているなと感じたらたっぷりと与えるようにします。

その後は、降雨だけで充分なことが多いです。

ただし、夏の間などに長い期間雨が降らなかったり、
土が乾いてひび割れるような状態であれば水を与えます。

この時も、必ず土にしっかりと水をしみこませるように、
水はたっぷりと与えるようにしましょう。


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花後にはお礼肥をあげます


■肥料

・鉢植え
花が終わった後にお礼肥えとして肥料を与えるようにします。
この時与える肥料は、骨粉入りの発酵油かすの固形肥料か、化成肥料を与えます。

・地植え
12月〜3月の間に寒肥として肥料を与えます。
与える肥料は有機質の肥料にします。

植え付けてから2年〜3年のうちは、
まだ株も若いので株元の土と混ぜるように肥料を与えるようにします。

株が大きくなって成熟してきたら、枝先の下あたりまで根が伸びています。
枝先の下あたりの土と肥料を混ぜるようにして与えるようにしましょう。


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良い剪定を続けると、樹形も良くなります


■剪定

ウメの剪定は時期によって変わります。
主に花ウメの剪定は下記のようにするのが良いでしょう。

・春の剪定
まずは開花した花の花ガラを摘みます。
その後、開花した枝の付け根から3芽ほどを残して切り戻します。


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外側の芽の上で切るのが剪定の基本です


この時、必ず葉芽が残っているのを確認してから切るようにします。
また、芽は内側か外側に向いているので、外側の芽の上で切るようにしましょう。

株がまだ小さい頃や、鉢植えの場合、
株全体を大きくしたい時には、
開花後の剪定は行わずに枝を伸ばすようにします。

・夏の剪定
6月〜7月に、徒長枝や混みあった部分の枝を剪定します。
冬の剪定で行えなかった剪定もできます。

春から50cm以上伸びた枝は徒長枝となり、
花芽がつきにくい性質があります。
強く伸びる徒長枝は付け根から切ってしまいます。
さらに、平行枝、逆行枝も切っていきます。

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徒長枝


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平行枝

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逆行枝


徒長枝の他に、枝が混みすぎている部分があれば、間引き剪定を行います。
また枝と枝が交差している部分や、
二又、三又になって伸びる枝、ひこばえなども剪定し、枝を整理します。

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三又枝


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ひこばえ


・冬の剪定
11月〜3月の落葉期が冬の剪定の適期です。
樹形を乱すような枝を切り戻したり、混みあっている部分を間引き剪定します。

古枝には花芽がつきにくくなってきます。
太い枝を強めに切って新しい芽を出し、樹形を作りなおす、
大枝の更新をする場合は2月下旬〜3月中旬が剪定の適期です。 


*なお花ウメと実ウメの育て方と剪定は、
『ウメ (NHK趣味の園芸・よくわかる栽培12か月)』
花ウメの剪定は、
『はじめての庭木・花木の剪定と手入れ(ナツメ社)』
が詳しいので興味のあるかたは、ぜひご覧になってみてください。



■植え替え

12月〜3月の落葉期の間が植え替えの適期です。
ただし、植え替える前に開花が始まってしまった場合は、
この期間内であっても植え替えは禁物です。

花が咲き終わってから、植え替えを行うようにしましょう。

・地植え
植える場所を移動したり鉢植えに替えるなどの理由がない限りは、
植え替えをする必要はありません。

・鉢植え
2年に1度くらいのペースで植え替えを行うようにします。
株そのものを大きくする場合は、一回り大きい鉢に植え替えます。

鉢の大きさを変えたくない場合は、根鉢を半分くらい丁寧に崩します。
露出した根の中で、茶色く変色して傷んでいるものがあれば、
切って取り除いておきます。

太い根は少し強めに切り詰め、細かい根も三分の一ほど切り詰め、
新しい用土を使ってまた元の鉢に植え付けます。

植え付けた後、2週間〜1ヶ月ほどは根付いていない状態ですので、
あまり土が乾かないように注意しながら管理します。


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4月中旬以降からの強い新芽は、芽のうちにつみます


■芽摘み

4月中旬以降から、伸びる力の強い新芽が出てきます。
この芽は伸ばしても徒長枝になりやすく、
枝を伸ばすために株の体力を奪うので、
芽のうちに摘むようにしておきましょう。

■参考
・梅の木の育て方
・しだれ梅の育て方と剪定
・ウメ 咲かない理由は?
・ウメの木 実がなるまで
・ウメの木 実がならない理由は?
・ウメの木の消毒は?
・ウメ 挿し木の方法
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