ウメの木、きれいに咲きますか?
◎ウメを消毒する時期は?
ウメ(梅)につく害虫や病気に種類によって、
散布する薬剤が変わってきます。
また、薬剤にはそれぞれ登録された植物があります。
もしも、薬剤を購入する場合には、
どの植物のどのような病虫害に効くのかをよく確認しましょう。
また年間や月間の散布回数が決められているものもあるので、
使用法などもよく読んでから使うようにします。
薬剤を散布する時は、風のない曇天の日に限定し、
周りに迷惑がかからないように配慮します。
■ウメの木の消毒は?
・アブラムシ(油虫、Aphidoidea)対策
スミオチン乳剤を使う方が多いようです。
水で希釈して散布しますが、散布は実を収穫する2週間前まで可能です。
ただし、散布回数が2回と定められているので注意が必要です。
収穫の2週間前までとされていますが、
ウメは新芽にアブラムシがつきやすいです。
そのため、新芽の伸びてくる3月頃に散布するのが効果的です。
アブラムシの他にアメリカシロトリやハマキムシ類にも効果があります。
ウメと同じバラ科のアーモンドにつくアブラムシ
アブラムシ類はウメでなく、様々な植物につく害虫です。
スミオチン乳剤も、ウメ以外の植物の登録がありますが、
アブラナ科(ダイコン、ストックなど)にかかると、
薬害が出ますので注意して散布します。
・カイガラムシ(介殻虫、Coccoidea)対策
カイガラムシは成虫になってしまうと薬剤が効きにくくなります。
そのため、卵の時か幼虫の時を狙って薬剤を散布します。
カイガラムシは幼虫の状態で越冬し、春に成虫となります。
越冬中の幼虫を駆除するため、1月上旬頃までにマシン油乳剤を散布します。
その後、実を収穫した後の6月に卵を駆除するために、
アプロード水和剤を散布します。
約30種もあるというカイガラムシ
カイガラムシは吸汁して植物を弱らせるだけでなく、
糞などからカビを繁殖させて病気を媒介することもあります。
枝などについた成虫をブラシなどでこすって駆除するのも有効ですが、
幼虫や卵の時点で駆除するのも効果的です。
・黒点病(黒星病、Cladosporium)対策
黒点病はウメのかかる代表的な病気です。
菌糸によって繁殖し、病巣を広げていきます。
ウメの実や葉、枝などに黒い斑点ができたら要注意です。
黒点病が疑われるウメの木
防除するためには、斑点のできた部分を取り除くことです。
ただ、範囲が広い場合は薬剤を散布する方が株の負担は少なくなります。
6月頃にスコア水和剤10を散布します。
混みあっている部分の枝を間引き剪定し、
風通しのよい環境を作り落ち葉の整理もしておくと効果的です。
■参考
・梅の木の育て方
・しだれ梅の育て方と剪定
・ウメ 咲かない理由は?
・ウメの木 実がなるまで
・ウメの木 実がならない理由は?