ウメの鉢植えは日当たりと風通しの良い場所で育てます、
枝垂れ梅が目前で見られたら、嬉しいですね
英名・学名 Japanese apricot・prunus mume
形態 落葉高木
原産地 中国
草丈/樹高 5m〜10m
開花期 1月〜3月
収穫期 5月下旬〜6月
花色 白、ピンク、赤、複色
栽培難易度(1〜5) 2
耐寒性 強い
耐暑性 強い
特性・用途 耐寒性が強い、耐暑性が強い、香りがある
■ウメ 鉢植えの育て方
・栽培環境
ウメの鉢植えは、年間を通して風通しと日当たりの良い場所で育てるようにします。
お正月など、開花時期に室内で楽しみたい場合は、
開花している間のみ室内に取り入れます。
花後は、すぐに戸外に出すようにすると、日照不足にならずに済みます。
実ウメを育てる場合、育てるウメの品種に注意が必要です。
ウメは自家結実性のある品種と、ない品種とがあります。
自家結実しない品種を育てる場合は、必ず受粉樹が必要になります。
それも相性の良し悪しがあるため、品種選びは慎重に行います。
実ウメを1株育てたい場合は、自家結実ができる品種を選びましょう。
接木苗 ナンコウ・ウメ C)ガーデン ストーリー
・植え付け
12月〜3月上旬が植え付けの適期ですが、厳寒期を避けるようにします。
3月に植え付けを行う場合は、芽が動き出す前に植え付けを済ませるようにします。
植え付ける時は、苗の根鉢の一回り〜二回り大きい鉢に植え付けます。
水はけが良くなるように、鉢底が隠れる程度に鉢底石を入れておきます。
その上から、中粒の赤玉土2と完熟腐葉土かバーク堆肥1、
を混ぜた用土を使って植え付けます。
植え付けた後は、用土がしっかりと湿るように、たっぷりと水を与えておきます。
また、接ぎ木1年目の苗の場合は、鉢と同じ高さのところで主幹を切ります。
・水やり
土の表面が乾いたら、鉢の底から水が染み出てくるまでたっぷりと与えます。
冬の間は、寒さのためあまり土が乾きません。
ただ軒下などに置いている場合、雨が当たらないので、
気付くと思いのほか乾燥していることがあります。
水切れを起こすと生育に影響するので、冬の間であっても、
土が乾いているかのチェックは行いましょう。
冬に水やりをする時は、必ず午前中に済ませるようにします。
夏は気温が高く、朝に水を与えても、夕方には土が乾いていることがあります。
そんな時は、夕方にも水を与えておきましょう。
日中は気温が高く、水を与えると鉢土が高温になり、蒸れてしまいます。
水やりは朝か夕方に行い、日中は避けると、失敗が減ります。
・肥料
2月、6月、10月に肥料を与えます。
2月の追肥は、植え付けや植え替えを行った場合には、
植え付け・植え替えをした10日後に与えるようにします。
いずれの追肥も、油カスと骨粉を混ぜた有機質の玉肥を与えます。
梅 白加賀(シラカガ) 1年生 接ぎ木 苗 C).花ひろばオンライン
・仕立て
鉢植えの場合は、模様木仕立てがすっきりと仕立てられます。
1年目、植え付けた後に鉢植えの高さと同じ高さで主幹を切ります。
2年目、この1年で出た新梢の先を、三分の一ほど切り返します。
下2本の枝は、春に地面と平行になるように、針金などで誘引します。
3年目、上部の枝はアルミ線などで誘引し、開いたような形に整えます。
下の枝は、前年よりも伸びるため、一度誘引をほどき、もう一度誘引しなおします。
全体的に三角形になるように枝ぶりを整えると、美しい株姿にまとまりやすくなります。
・剪定
ウメの剪定は、夏と冬の2回です。
夏の剪定の適期は、6月〜7月です。
徒長した枝などの不要な枝を間引き、
株の中心まで風通しと日当たりを良くするための剪定です。
冬の剪定の適期は、12月〜1月です。
徒長枝などの不要な枝を間引くとともに、
長果枝を切り返して短果枝が出やすいようにします。
長果枝にも短果枝にも花芽はつきますが、
ウメの場合は短果枝につく花芽の方が充実していて、良い実がつきます。
冬の剪定は、誤って花芽をごっそり切り落としてしまうことがあります。
不安な場合は、花が終わった後に剪定すると、
葉芽を見ながら剪定できるのでお勧めです。
気品のある白梅
・植え替え
植え替えも植え付けと同じ頃に行います。
だいたい2年〜3年に1回のペースで植え替えを行いますが、
初期の生育が良い場合は、1年で根詰まりをすることがあります。
鉢の底から根が見えている場合は、根詰まりをしているサインです。
何年とこだわらずに、植え替えをしておきましょう。
■病害虫
アブラムシや毛虫がつくことがあります。
アブラムシは葉の汁を吸うため、葉が縮れてうまく育ちません。
初期であれば、粘着テープなどで捕殺しますが、
すでに広がってしまっている場合は、薬剤を使って防除します。
毛虫は、オビカレハという害虫の幼虫です。
卵のまま越冬するため、冬の剪定時に卵を取り除くようにします。
3月になると孵化を始めるため、孵化してしまったものは、
枝の基部にある巣ごと取り除きましょう。
病気は、黒星病やかいよう病という病気にかかることがあります。
葉や実などに黒い斑点が出る病気です。
枝が混み合い、風通しが悪くなった場所で発生しやすいため、
不要な枝は剪定しておきます。
また、窒素過多になるとかかりやすくなるので、
窒素が多くなりすぎないように注意します。
かいよう病は、葉や実にコルク状になった病斑が盛り上がります。
剪定する時に該当部分を切除し、処分しておきます。
■参考
・梅の木の育て方
・ウメ 咲かない理由は?
・ウメの木 実がなるまで
・ウメの木 実がならない理由は?
・ウメの木の消毒は?
・ウメ 挿し木の方法
・ウメの木の手入れ
・ウメの育て方 1月
・ウメの育て方 2月
・ウメの育て方 3月
・ウメの人工授粉
・ウメ 盆栽の育て方
・ウメ 苗木購入のコツ
・ウメ 種からの育て方
・ウメの肥料