
ビワの鉢植えも育て方にコツがあります
■ビワ 鉢植えの育て方
・栽培環境
湿気のこもらない、風通しの良い場所で育てましょう。
ビワは耐陰性があるので、
少し日当たりの悪い場所でも育てることができます。
けれど、日当たりの良い場所の方が生育がよくなり、
花付きや実付きがよくなります。
寒さには弱くありませんが、
枝先につく花芽が冷害を受けることがあるので、
冬の間は軒下や室内に移動させるようにしましょう。
・植え付け
3月〜4月が植え付けの適期です。
6月、9〜10月ごろでも、問題はないです。
寒の戻りがある頃に植え付けると、
まだ根付いていない状態ですので、根が傷むことがあります。
できる限り気温が上がってから植え付けを行いましょう。
7号〜10号くらいの鉢に、鉢底が隠れる程度の鉢底石を敷きます。
その上から果樹用の培養土を入れ、苗を植え付けます。
ビワは水はけの悪い土が苦手なので、市販の培養土を使う場合でも、
水はけが悪いようなら、赤玉土やバーミキュライトを足して調節します。
植え付けた後、しっかりと根付くまでの2週間〜1ヶ月ほどは、
明るい日陰〜半日陰の場所で管理します。
◎根付いた後は?
根付いた後は、徐々に日当たりの良い場所に移動させ、
真夏以外は日当たりの良い場所に置きます。
真夏は土が乾燥しすぎることもあるので、
半日陰に置いておくと管理がしやすくなります。
何年も同じ鉢で育てていると、鉢の中が根でいっぱいになり、
根詰まりを起こし生育不良になることがあります。
1年おきくらいに植え替えを行いましょう。
植え替えを行う時は、鉢から株を抜いた後、
三分の一くらい根鉢を崩し、黒く傷んだ根や長すぎる根は切ります。
根の整理をした株を、元の鉢に新しい用土を使って植え付け、
2週間〜1ヶ月ほどは明るい日陰〜半日陰で管理し、
その後は通常と同じように育てます。

ビワの花
・水やり
植え付け後から根付くまでは、土が乾ききらないように注意します。
その後は、鉢の土の表面が乾いたら、
鉢底から水が出てくるまでじゅうぶんに水を与えます。
ビワは乾燥に強いですが、鉢植えは土の量が少なく乾きやすい環境です。
特に夏の間は気温も高く、乾きやすくなります。
朝に水を与えても、夕方に土が乾いていたら水を与えます。
ただし、土の表面が湿気ているのに無理に水を与えてはいけません。
無理に水を与えると、過湿の状態になり、根腐れや病気の原因になります。
水を与える時は、必ず土の表面が乾いているのを確認してからにしましょう。
・肥料
2月に有機肥料を寒肥として与えます。
6月、9月には、即効性のある化成肥料を与えましょう。
いずれも窒素分の肥料を与えると、
枝葉ばかりが茂って花付きが悪くなります。
また、軟弱に育ってしまい、病気にかかりやすくなったり、
害虫がつきやすくなったりするので、窒素分は控えて、
リン酸分が多めの肥料を与えるようにしましょう。

ビワの基本的な仕立て方
・仕立て
鉢植えの場合は、スタンダード仕立てにするのがおすすめです。
主幹と主枝2本の合計3本くらいにとどめ、
他の不要な枝は根元から切るようにします。
主幹はそのまままっすぐ育てますが、
主枝である残りの2本の枝は、花付きがよくなるように、
地面に対して水平になるように誘引します。
水平になるように誘引することで、株の中心にまで光が入るようになり、
丈夫に育ち、生育もよくなります。

花や実は、間引いておくと良い果実をならせてくれます
・摘蕾・摘果
花がつき、実がつくようになったら、
蕾や結実したものを間引く作業を行います。
株に対して実を多くつけすぎると、
実の数の分だけ養分が分散してしまい、
1つ1つが小さくなってしまい、味も落ちます。
蕾がだんだんと膨らんで、
数の確認ができるようになったら、摘蕾を行います。
大実の品種は、下から2段を残し、あとは摘んでしまいます。
中実の品種は、下から4段残し、あとは摘みます。
その後、結実して少し膨らんできたら、摘果を行います。
大実の品種であれば、1房に1個〜2個、
中実の品種であれば、1房に2個〜3個を残すようにし、
あとは摘んでしまいます。
■収穫
6月頃、ビワの果実が黄色く色づき、
良い香りがし始めたらいよいよ収穫です。
実をならしたままにしておくと、
味わいも悪くなり木も傷むので適期に収穫します。
■参考
・ビワの育て方と利用方法
・ビワ 種からの育て方
・ビワ 実がならない理由は?