鉢植えでも、立派な花が咲き収穫できます
■ラベンダー 栽培データ
英名・学名 lavender・lavandula angustifolia
形態 多年草
原産地 地中海沿岸
草丈/樹高 20cm〜120cm
開花期 4月〜7月、四季咲き
花色 白、紫、ピンク
栽培難易度(1〜5) 3
耐寒性 弱〜強(品種による)
耐暑性 弱〜強(品種による)
特性・用途 常緑性、香りがある
■ラベンダー 鉢植えの育て方
・栽培環境
どの品種も、風通しと日当たりのよい場所で育てます。
高温や多湿にやや強い品種もありますが、
ラベンダーは基本的に高温多湿に弱いため、
風通しの悪さや過湿に注意します。
・植え付け
3月〜4月、10月頃が植え付けの適期です。
育てる品種が、多湿に弱い性質を持っている場合、
秋に植え付けるほうが、夏までにしっかりと根を張ることができ、
夏越しに備えることができます。
植え付ける鉢は、苗より一回りか二回りほど大きいものを用意します。
あまり大きいものに植え付けてしまうと、
土の量が多くなり、過湿になりやすくなってしまいます。
逆に小さすぎるものに植え付けると、根詰まりを起こしやすくなり、
生育が悪くなりやすくなるので注意しましょう。
また、ラベンダーは極端な深鉢や浅鉢は苦手です。
鉢底が隠れる程度に鉢底石を敷き、
その上から培養土を縁から2cm〜3cmくらい下まで入れます。
使う用土は、草花用の培養土でもいいですか、
水はけが悪い場合がは、腐葉土など入れて調整しておきます。
ラベンダーやハーブ専用の培養土も便利です。
培養土を入れたら、
苗の根鉢が入るくらいの植え穴をあけ苗を植え付けます。
植え付けた後は、鉢底から水がしみ出てくるまで、
たっぷりと水を与えておきましょう。
生長が早いことを考えて鉢植えします
・水やり
晩春〜初秋までは、土の表面が乾いていたら、
鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えるようにします。
それ以外の季節は、気温が低く生育もほとんどしないので、
土の表面が乾いてから3日〜5日ほど経ってから水を与えます。
気温が低い時期、土の表面が乾いてすぐは、
鉢の中ではまだまだ湿っていることが多いです。
そんな時に水を与えると、過湿の状態になりやすくなり、
根腐れを起こしてしまう原因になることがあります。
乾燥には耐性があるので、年間を通して乾かし気味に管理しましょう。
花の時期だけは乾燥させすぎないように気を配ります。
・肥料
ラベンダーは根張りも勢いがあり、花も一時にたくさんつけるので、
多肥が良いと思われるかもしれませんが、そうではありません。
植え付けと植え替えをする際に、培養土に元肥が入ってることが多いので、
植え付けからしばらくは追肥する必要はありません。
地植えの場合は春と秋に追肥を行いますが、
鉢植えの場合は肥料の流出が激しいため、定期的に追肥します。
夏と冬を避け、月に1回のペースで緩効性の化成肥料を与えます。
新しい肥料を与える際、前回与えた肥料の固形分が残っている場合は、
取り除いてから新しい肥料を置くようにしましょう。
夏は気温が高く株が弱っているため、肥料焼けを起こすことがあるので、
追肥の必要はありません。
冬はほとんど生育していないので、肥料を与える必要はありません。
収穫していると良い香りがします
■収穫
花穂が伸びてきたら、いよいよ収穫の時期です。
ラベンダーの香りは、花が開く直前が一番強いといわれています。
ですので花穂が伸びて熟し、花が3つか4つくらい咲いたら刈り取りましょう。
花穂の下に伸びる花茎には、葉がついていません。
花茎のすぐ下から葉がつき始めているので、
2節か3節くらい葉をつけたところで切り取ります。
切る際は、葉の付け根に脇芽のある節の上で切ると、
次の花芽が出やすいです。
挿し木をすると好みの品種を早く育てられます
■増やし方
種から育てることもできますが、親株と性質の違うものが育ったり、
発芽率が悪かったり管理が難しいため、挿し木で増やすのが一般的です。
5月〜6月、9月〜10月頃が挿し木の適期ですが、
気温が下がって生育が止まりがちになる秋より、
春の方が発根した後の育苗が容易です。
挿し穂にするために、10cm〜15cmほどの長さの枝を用意します。
鉢やミニプランターに小粒の赤玉土などを入れ、湿らせておきます。
土に埋まる部分の葉は取り除いておき、切り口が傷まないように用土に優しく挿します。
あまり乾かないように半日陰で管理しておくと、2週間〜1ヶ月ほどで発根します。
発根したら、1株ずつに分けて鉢やポットに植え直し、育てていきましょう。
5月から7月に半分から3分の1くらい切り戻します
■病害虫
ラベンダーは病害虫に侵されることがあまりありませんが、
アブラムシがつくことがあります。
専用の薬剤で防除するか、数が少ないうちであれば、
粘着テープなどで捕殺して駆逐することも可能です。
また風通しが悪い環境だと、うどん粉病にかかることがあります。
元来、高温多湿を苦手とする性質があるので、
混みあった枝を間引き剪定したりして、
できる限り風通しのよい環境を作ってあげましょう。
■参考
・ラベンダーの挿し木の方法
・ラベンダーの種類と特徴
・ラベンダー グロッソの育て方
・ラベンダーの剪定方法
・ラベンダー 枯れる原因は?
・ラベンダーの越冬方法 育て方
・ラベンダーの育て方 剪定と株分けがコツ
・ラベンダー 春の育て方
・ラベンダー 苗選びのコツ