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野沢菜の漬物は美味ですね


■ノザワナ 栽培データ

英名・学名 nozawana・brassica rapa L. var. hakabura
形態 二年生植物
原産地 日本
草丈/樹高 50cm〜100cm
開花期 5月
花色 黄色
栽培難易度(1〜5) 2
耐寒性 強い
耐暑性 普通
特性・用途 耐寒性が強い、初心者向き



■ノザワナの育て方

・栽培環境
ノザワナ(野沢菜、別名信州菜)は、
風通しと日当たりの良い場所で育てるようにします。

害虫に狙われやすいので、防虫ネットなどの防虫対策が不可欠です。

・種まき
春まきと秋まきが可能ですが、
気温が低い時期に育てた方が風味が良いので、
基本的には秋まきで育てます。

春まきの場合は、3月〜4月上旬頃が適期です。
秋まきの場合は、9月〜10月中旬頃が適期となります。

植え付ける2週間ほど前に、種をまく場所をよく耕しておきます。
ノザワナは育苗せず、直播きをするので、
種をまく前に必ず土を作っておくようにします。

耕した土に、腐葉土・堆肥・化成肥料を足してよく混ぜておきます。
ノザワナは酸性度に弱いので、苦土石灰も加えて、
よく混ぜ2週間置いてなじませておきます。

2週間たったら、種まきを行います。
種はすじまきにするので、20cmの間隔で割り箸などで、
1cmほどの深さの溝を作ります。

作った溝に、1cm間隔くらいになるように、種を並べていきます。
種を並べ終わったら、溝の両脇を指でつまむようにして、
種に土をかぶせるようにします。

土をかぶせおわったら、手のひらで軽く土を叩いて落ち着かせます。
最後に、種が流れないように優しく水を与えておきましょう。

・防虫ネット
ノザワナはとても害虫に狙われやすい野菜です。
特に春まきをする場合は、害虫の発生が多い季節です。

秋まきをする場合でも、害虫が発生する確率が高いですので、
できるだけ薬剤を使わないためにも、防虫対策は必須となります。

一番簡単な防虫対策として、防虫ネットの設置があります。

家庭菜園だと栽培面積が狭いことが多く、
ホームセンターで売られている防虫ネットだと大きすぎることがあります。

大きいものを買って小さく切ってから使うこともできますが、
100円均一では、あらかじめ小さ目に作ってある物があり便利です。

・水やり
種をまいて発芽し、本葉が出てくる頃くらいまでは、
根も張り切れていないので、あまり乾かないように管理します。

秋まきの場合でも、まだ気温の高い日がある場合があるので、
水切れには充分注意しましょう。
本葉が出てきてからも、水切れには注意します。

過湿にしてしまうと、根腐れを起こすこともありますが、
水切れを起こしても株が弱ってしまうので注意します。

地植えにしていれば、雨だけでも間に合うことが多いですが、
土が乾いている場合には、たっぷりと水を与えるようにしましょう。

・肥料
種をまく際に、元肥として化成肥料などを加えてあるので、
しばらくは追肥をする必要がありません。

種をまいてから20日くらい経った頃と、40日くらい経った頃に、
化成肥料を少量与えます。

追肥した化成肥料は、小さなクマデなどで少し土と混ぜておきましょう。

・間引き
種をまく際、1cmくらいの間隔でまいていますが、
そのまま育つと株間が狭すぎるので、適宜間引きを行います。

まずは、発芽した頃に1回目 の間引きを行います。
だいたい発芽し終わった頃、小さなものを優先的に間引くようにします。

間引く時、他の株まで抜けてしまわないように、
回りの株は指で軽く株元を抑えておいて、
間引く芽だけを引っ張るようにしましょう。

株間が2cm〜3cmくらいになるように間引きをします。

次は、本葉が2枚〜3枚くらいになった頃に2回目の間引きを行います。
最初の間引きと同じように、育ちが遅く弱い株を選んで間引きます。
他の株が抜けないよう、手で株元を軽く抑えた状態で、間引きを行います。
株間が5cm〜6cmくらいになるように間引きを行いましょう。

最後に、本葉が4枚〜5枚くらいになったら3回目の間引きを行います。
最後の間引きも、育ちの良いものを残し、悪いものを間引くようにします。
株間は15cm〜20cmくらいになるように間引きを行いましょう。


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野沢温泉 麻釜、「お菜洗い」をする場所です


■収穫

葉が50cmくらいになったら収穫ができます。
外葉から順番に収穫しても良いですし、
株ごと引き抜いての収穫も可能です。

漬物に利用するのであれば、50cm以上に育ったものを収穫しますが、
それよりも小さい葉であれば、外から順番に収穫して、
他の菜っ葉類と同様に調理して食べることができます。

株ごと収穫した時、株元がカブのようになっているのが分かるかと思います。
このカブの部分も食べることができ、
葉と同じように漬物にしてもおいしいですし、
汁物に入れてもおいしいです。

◎種のとり方
5月頃、黄色い花が咲き始めます。
花が咲いた後、種の入った鞘をつけるので、乾燥させて種をとります。

6月〜7月頃、鞘が熟してきたら茎ごと刈り取って逆さに吊るし、
雨の当たらない軒下で乾燥させます。

ちょうどこの頃、梅雨に入っているので、
刈り取りは晴れの日を選んで行いましょう。

乾燥したら、鞘の中から種を取り、
封筒などに入れて冷暗所に保管します。
秋になったら、また種をまいて育てることができます。


■病害虫

・アブラムシ
葉につく小さな虫で、植物の汁を吸います。
繁殖力がとても強いので、気付かず放置していると、
気付いた時には、株全体にびっしりとアブラムシがつくことが多いです。

病気を媒介したり、吸汁して植物を弱らせるので、
見つけたら粘着テープなどで捕殺するようにします。

・アオムシ、ヨトウムシ
蝶の幼虫や蛾の幼虫に葉を食害されることがあります。
葉に虫食いの後を見つけたら、
葉の表と裏をくまなく探して捕殺するようにします。

1回探しただけでは見つからないことがありますが、
糞がついているのであれば必ずどこかに潜んでいます。

毎日時間帯をずらして食害している本体を探しましょう。
特に、ヨトウムシは夕方以降に行動を起こすので、
昼間に見つけられなかったら、必ず夕方にも探してみましょう。

■参考
・タカナ(高菜)の育て方と栽培方法
・高菜のレシピ
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