
モンステラは、ジャングル出身です
■モンステラ 栽培データ
英名・学名 windowleef・monstera adansonii
形態 多年草
原産地 熱帯アメリカ
草丈/樹高 30cm〜600cm
栽培難易度(1〜5) 2
耐寒性 やや弱い
耐暑性 強い
特性・用途 初心者向き、常緑性、耐陰性がある、観葉植物
■モンステラの育て方 詳細版
・栽培環境
モンステラは、自生地では、ジャングルですので、
高温多湿に強く、耐陰性もあります。
逆に、寒さと直射日光に弱い性質があります。
耐寒性は5℃とされていますので、戸外で育てていたとしても、
晩秋〜暖かくなるまでは室内に取り込む必要があります。
また、直射日光に当たると弱り葉焼けを起こすことがあるので、
真冬以外、特に夏の間は直射日光を避けるようにしてください。
・植え付け
生育期である5月〜9月が植え付けの適期です。
購入した苗より、一回りか二回り大きい鉢を用意します。
鉢の底が隠れる程度に鉢底石を敷き、苗を植え付けます。
モンステラは水はけと水もちのよい土を好みますので、
用土は小粒の赤玉土7と腐葉土2、堆肥1を混ぜたものなどを使います。
市販されている培養土でも良いですが、
草花用のものだと水はけが悪い場合があるので、
観葉植物用などの水はけのよいものを使うようにします。
植え付けた後は、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと水を与えておきましょう。

水はけの良い用土を好みます
・水やり
土の表面が乾いたら、鉢底から水が出てくるまで充分与えるのが基本です。
高温多湿の環境に強いとはいえ、
過湿の状態が続くと根腐れを起こすことがあります。
水を与える時には、必ず土の表面を確認し、
乾いていたら与えるようにします。
また、水を欲しいだけ与え続けると、
茎や葉がどんどんと伸びて大きく育ってしまいます。
大きくなっても問題ないのであればいいのですが、
鉢とのバランスが悪くなり、転倒しやすくなります。
また、スペースの問題もありますので、
少しずつ大きくなってほしい時は、少し乾き気味に管理します。
鉢皿や鉢カバーに水を溜めたままにしておくと、
知らず知らずのうちに過湿になってしまうことがあります。
溜まった水はその都度、捨てるようにしましょう。
・肥料
4月〜11月の間、2ヶ月に1回くらいのペースで緩効性の化成肥料を与えます。
肥料も、たくさん与えてしまうと、急激に大きく育つことがあります。
肥料を与える時は少量ずつにしましょう。
冬の間、暖かい部屋で管理していると、
生育が止まらずに育つことがあります。
その場合は、冬の間も関係なく2ヶ月に1回、
緩効性の化成肥料を与えるようにしましょう。

1年〜2年ごとに植え替えをします
・植え替え
鉢の大きさや育ち具合により、1年〜2年ごとに植え替えを行います。
植え替えの適期は、生育期である5月〜9月です。
鉢底の穴から、根が見える状態の時は根詰まりを起こしています。
根詰まりになると、生育が悪くなったり、
株が弱ったりするので、必ず植え替えましょう。
鉢を大きくする場合は、元の鉢より一回り大きい鉢を用意します。
古い鉢から株を抜き、通常と同じように、
新しい鉢に新しい用土を使って植え付けを行います。
株と鉢の大きさを変えたくない場合は、根と地上部を整理します。
まず、伸びた地上部の茎を半分〜三分の一ほど残し、
ばっさりと切ってしまいます。
次に、株を鉢から抜き、根鉢を三分の一ほどくずします。
この時、乱暴にせず手で丁寧に土をほぐしましょう。
露出した根のうち、傷んで黒くなっている部分は切ってしまいます。
根を切ったら、同じ大きさの鉢に新しい用土を使って植え戻します。
根の間にもしっかりと土が入るように、軽くゆすりながら植え付けます。
植え付けた後は、たっぷりと水を与えておきます。
根を切っているので、植え替えを行ってから1ヶ月ほどは、
あまり乾燥させないように注意しましょう。

放っておくとどんどん大きくなります C)季節の花300
・仕立て方と剪定
モンステラはツル性の植物です。
そのため、株元から茎が伸び続け、
その先に葉を展開させる状態になります。
店頭では、まだ茎があまり伸びていない状態のものが多く、
育てていくうちに姿がどんどん変わっていきます。
茎をそのまま伸ばし続ける場合は、
支柱やヘゴ板などを用意して、誘引する必要があります。
あるいは、ハンギング仕立てにして、
高い位置から垂れ下がるように仕立てることができます。
ただし、ハンギングにする場合は、
大型種は鉢が大きくなり重く、家庭には向かないことが多いようです。
本来のモンステラは茎を長く伸ばした状態で育ちます。
支柱仕立てやハンギング仕立ては、より自然に近い状態といえます。
あまり茎を長く伸ばした状態にしたくないという場合は、
剪定することで抑えることができます。
5月〜9月の間に、長く伸びすぎた茎があったら、
株元近くで切り戻しをします。
この期間であれば、生育期間中ですので、
比較的新しい芽も出やすいです。
ただ単に、傷んだ葉などを切るだけであれば、
時期は関係なく剪定することができます。
・冬越し
モンステラはやや寒さに弱く、日本の冬を戸外で越すのは難しいです。
そのため、モンステラを長く楽しむためには、冬越しが重要です。
戸外で管理している場合は、霜が降りる前に室内に取り込みます。
本格的に寒くなってきたら、水やりの回数を減らします。
目安としては、土の表面が乾いてから2日〜3日ほど経ってから、
鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えるようにします。
冬の間は、陽射しも柔らかくなるので、
明るい日当たりの良い窓辺に置くと元気に育ちます。
ただし、日が暮れると窓辺は意外と冷えますので、
日が暮れてきたら、窓から離れた場所に置くようにしましょう。
また、暖房器具の風が直接当たらないように、
置き場所を工夫します。

気根がたくさん出ています
・気根の手入れ
モンステラを育てていると、
茎の途中から太い根のようなものを伸ばします。
これは気根といって、本来は伸びた茎を支えるためのものです。
そのまま伸ばして、ワイルドな雰囲気を楽しむのもいいですし、
もし邪魔になるようであれば切ってしまっても構いません。
・増やし方
モンステラは挿し木で増やすことができます。
5月〜9月が挿し木の適期です。
剪定の際に切った茎などを使うと、無駄がありません。
葉が2枚〜3枚ついた茎や、茎だけでも挿し穂にすることができます。
葉が大きすぎる場合は、半分くらいに切るといいでしょう。
挿し穂を直接用土に挿し、
乾かないように管理すると、1ヶ月ほどで発根します。
また、水に挿しておいたり、
湿らせた水ゴケで包んでおくだけでも発根します。
発根して、新しい芽が伸びてきたら、
1株ずつ分けて植え付けを行いましょう。
挿し木で容易に増やせます
新しい芽と気根です!
■病害虫
カイガラムシがつくことがあります。
茎や葉の付け根などに、白いものが付着していたら、
カイガラムシの可能性が高いです。
ブラシなどでこすって落とし、駆除するようにしましょう。
■参考
・モンステラ 冬の管理は?
・モンステラの増やし方は?
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