
ラベンダー、スープセロリ、レモンバーム、ローズマリー、パセリ、ミツバ、サフラン
*イングリッシュラベンダーのセンティヴィアは初夏と秋に開花します
ハーブは、春から秋にかけて、旺盛に生育しますが、
冬の間も枯れずに楽しめるものも多くあります。
目で見て楽しみ、食べて楽しみ、香りを楽しむことのできる、
ハーブを冬に寄せ植えにすると楽しみが拡がりますね。
■ハーブ寄せ植え 冬のコツ
1. ハーブそれぞれの特性をよく知ることにで、
生長を阻害しあったり枯れることを防ぎます。
2. 耐寒性のあるハーブを、
株間を適度にとって植え付けます。
3. ティーや料理にすぐ使うことができ、
収穫を楽しめるハーブを入れると活躍します。
●ハーブの特性を知る
一般的にハーブと呼ばれる植物の中には、
地下茎を伸ばして生長するものや、
ランナーを伸ばして株を増やすものなどがあります。
特性も分からずに寄せ植えにしてしまうと、
植物同士がケンカをしてしまい、
最悪の場合枯れてしまうことがあります。
有名なミントは、丈夫で育てやすいハーブですが、
地下茎で増えていく上に生育が旺盛なので、
一緒に植えた植物が根を広げるスペースを奪ってしまいます。
また、ミントは冬の間は地上部を枯らした状態で越冬するので、
冬の間に葉を楽しむこともできません。
寄せ植えに入れたいと思うハーブの特性を、
よく調べておくことが大切ですね。
●株間をとる
株間をしっかり空けておくのも、
生育スペースを充分に確保するためです。
冬の間は、半休眠した状態になるハーブも多いので、
株間を広くあけておくと、どうしても寂しく見えることがあります。
けれど、冬が終わり、気温がだんだんと上がってくると、
急激に生育スピードが上がり、株が急成長して窮屈になることがあります。
どうしても株間があいていると寂しいという場合は、
何かオーナメント置くなどして、空間を埋めると解消できます。
●収穫可能なハーブを選ぶ
ハーブの醍醐味は、やはり収穫して味わうことです。
冬でも、時々収穫してティーや料理に使えるものを選びます。
ハーブ類は耐寒性の強いものも多いですが、
霜や雪にあたると葉が傷み、地上部が枯れてしまうものもあります。
できる限り地上部をキレイな状態で保ちたいのであれば、
雨の当たらない日当たりの良い軒下で管理します。
株元にバークチップやワラなどのマルチを敷くなどして、
簡単な霜よけをしておきましょう。
■ハーブ寄せ植え 冬|相性の良い植物たち

・ルッコラ(Garden rocket,Rocket)*
アブラナ科
草丈:20cm〜50cm
花期:5月〜7月
種からでも苗からでも容易に育てることができ、
なおかつ収穫して食べて楽しむことができます。
ほうれん草のような葉をしていて、味はピリッと辛いゴマ風味で、
サラダやおひたしにして食べることができます。
草丈が15cmほどになったら、収穫することができます。
収穫方法は、株ごと引き抜く方法もありますが、
長く楽しむのであれば、育った葉を外側から順番に摘み取ります。
春になるとトウ立ちをして、茎が伸び、独特の雰囲気のある花を咲かせます。
花が咲いた後は、葉は硬くなるので食べるのには向かなくなりますが、
今度は花を食べることができます。
摘み取った花をサラダに散らすだけで、
とっても、お洒落な一皿に仕上がります。

・タイム(thyme)*
シソ科
草丈:15cm〜30cm
花期:4月〜6月
タイムには、茎が立ち上がる木立性のものと、
茎が地面に沿って広がる匍匐性のものとがあります。
木立性のものは、寄せ植えの真ん中〜後方あたりに配置し、
匍匐性のものは手前に配置して枝垂れさせるとバランスがよくなります。
品種もたくさんあり、レモンの香りやオレンジの香りがするものや、
葉色が濃い緑のもの、斑入りのものなどがあります。
生育が比較的早いので、春になってからは伸びたなと感じたら、
収穫をかねて剪定を行うと良いでしょう。
収穫した枝葉は、そのまま料理に使うことはもちろん、
乾燥させて料理用ハーブとして保存しておいたり、
ポプリにすることができます。


・オレガノ(oregano)
シソ科
草丈:40cm〜60cm
花期:7月〜8月
オレガノにも、タイムと同じく木立性の品種と匍匐性の品種があります。
寒さには強いですが、霜にあたると地上部が枯れてしまいます。
地上部が枯れてしまっても、地下は生きているので、
春に暖かくなってきたら、また芽吹き始めます。
冬の間も常緑で楽しみたい場合は、室内に取り込み管理します。
ゼラニウムやルッコラなど、室内でも管理できるハーブと寄せ植えにし、
日当たりの良い窓辺で管理すると、常緑で楽しむことができます。
オレガノには観賞用の品種もあるので、
料理やクラフトには使わない場合であれば、
観賞用を選ぶのもいいでしょう。

・センテッド・ゼラニウム(scented geranium)
フウロソウ科
草丈:20cm〜70cm
花期:4月〜11月
独特の香りのある丸い葉をつけるゼラニウムは、耐寒性が少し弱いです。
中間地の中でも、あまり雪の降らないような場所であれば、
戸外での越冬が可能ですが、軒下で管理するなどして、
霜などにはあたらないように注意します。
花期は4月〜11月ですが、環境さえ合えば年中開花します。
最近では矮性のゼラニウムも流通していますので、
小さな鉢に寄せ植えをする時には、矮性のもの選ぶと良いです。
ローズゼラニウムなど、ゼラニウムと名のついている植物の中には、
耐寒性の少し弱いものもあります。
耐寒性が弱いものは、
霜がおりる頃には室内に取り込む必要がでてきます。
その場合は、室内管理できる植物と、
寄せ植えにする必要があるので注意が必要です。
購入を検討している品種の耐寒性を確認しておきましょう。


・ワイルドストロベリー(Fragaria vesca)
バラ科
15cm〜30cm
小さな白い花を咲かせ、その後に小さな赤い実をつける、
ワイルドストロベリーは、冬に花を咲かせることはあまりありませんが、
葉をつけたまま越冬することが多いので、冬の寄せ植えにおすすめです。
背丈が高くならないので、寄せ植えの前方に植えると、
春になってから花を咲かせた後、実が鉢にぶら下がるようになり、
とてもかわいらしい姿を見ることができます。
厳寒地でなければ、葉をつけた状態で越冬しますが、
さすがに冬の間はわさわさと茂る状態ではありません。
それでも、寒さにあたって濃い緑から、
少し紅葉したような色に変化する葉は魅力的です。
紅葉した後、枯れたような状態になった葉は、
こまめに取り除くようにすると、害虫と病気の予防になります。
■大株のハーブ寄せ植え 冬|相性の良い植物たち
寄せ植えにするには、根の生育が旺盛すぎるハーブも、
組み合わせる植物によっては、寄せ植えにすることができます。
ローズマリーやラベンダー、月桂樹など、
根の生育も旺盛で大株になるハーブは、寄せ植えにはあまり向きません。
しかし、ローズマリー、ラベンダー、月桂樹は、
矮性種が販売されているので、
矮性種を選んで使ってみるのも一案です。
また、鉢植えで単品を栽培すると、どうしても株元が寂しくなりがちです。
そんな時は、根の浅い一年草を植えると、冬の間も華やかな花を楽しみつつ、
ハーブの葉も堪能することができます。
●ハーブと相性の良い植物


・ビオラ、パンジー、プリムラ・ジュリアン
秋〜春にかけて花を咲かせる一年草です。
どれも品種改良が盛んに行われているため、
花色や花形、花の大きさがとても豊富です。
次々と花を咲かせるので、冬の間も寂しくなりません。
背丈も低いので、株元に植えるのにぴったりです。


・ヘデラ(アイビー)、ハツユキカズラ*
鉢の縁に植え付ければ、つるが伸びて枝垂れるようになります。
どちらも耐寒性があり、常緑なので、冬の間も楽しめます。
ヘデラは、いろいろな葉色や形があるので、
お好みの1株を見つけてみましょう。
気に入った品種は、容易に挿し木で増やせます。
ハツユキカズラは、寒い間はあまり旺盛に伸びませんが、
少し気温が上がってくると、新芽を伸ばし始めます。
新芽はピンクから白になり、白い斑入りの緑へ変化して、
最終的に濃い緑色の葉に落ち着きます。
*印の写真3点 C)季節の花300 http://www.hana300.com/
■参考
・ハボタン 寄せ植えのコツ|合わせやすい植物たち
・パンジー 寄せ植えのコツ|合わせやすい植物たち
・ガーデンシクラメン 寄せ植えのコツ
・クリスマス 寄せ植えのコツ
・冬に長く咲く花 画像付き
・冬の花壇
カテゴリ
タグ