
カラシナも病み付きになる美味しさです
カラシナは、漢字では「芥子菜」と書きます。
葉茎を食べますが、名前の通りピリッとした辛味があります。
カラシナを食べたことのない方でも、
カラシナの変種がタカナ(高菜)やザーサイ、
であることを聞くと、味の想像がつくと思います。
カラシナの原産地は中央アジアとされていますが、
日本への伝来は古く、弥生時代ともいわれています。
今や野生化し、川沿いの土手などによく生えています。
カラシナの種子は、和からしの原料となります。
ちなみに洋からし(マスタード)の原料は、
カラシナと同じアブラナ科の別種のシロガラシです。

カラシナの花畑
■カラシナの栄養
カラシナには、体内でビタミンAに変換される、
βカロテンが豊富に含まれています。
また、葉酸の含有量も多いため、妊婦や、
これから妊娠を考えている女性にオススメの野菜です。
ミネラルとしては、ナトリウムを排泄する働きのあるカリウムや、
骨の形成に欠かせないカルシウムやマグネシウム、リン、鉄分、
なども多く含んでいます。
そのほかの成分として、抗酸化作用があり、
ガンや老化の予防効果が期待できるルテインや、
デトックス機能のあるグルコシノート、
抗酸化作用でガンを防いだり、
血栓をできにくくする作用のあるメチルアリルトリスルフィド(MATS)、
なども含まれています。
漢方では、カラシナの種子は、芥子(がいし)と言われ、
食欲増進や消化促進、気管支炎、神経痛などに、
効果があるとされています。
芥子粉を練ってシップとして使用する芥子泥(からしでい)は、
南北戦争時代のアメリカでも使用されていましたが、
刺激が強いため、肌が弱い方は注意しましょう。
■カラシナの栄養を活かした食べ方
春になるととう立ちしますが、
この茎も柔らかく、食べることができます。
とうが立ったら、食べてしまうのもいいのですが、
種子をとって、和からしを作ってみてはいかがでしょうか。
種子は乾燥させてから、煎って粉末にします。
自家製からしの風味は格別です。
また、カラシナはその名の通りピリッとした辛味があります。
葉茎を食べますが、お浸しや和え物、漬物、油炒め煮物
などにすると、辛味がアクセントになり、おいしいです。
漬物にする時、軽くもんで繊維を断ち切ると、
辛味成分の"シニグリン"が活性化し、風味が引き立ちます。
逆に辛味が苦手な場合は、揉まないようにしましょう。
■参考
・秋まき野菜 秋植え野菜の栽培
・カラシナの栽培